story.72 ページ25
カービィの姿はワープスターと共に、暗雲の中に消えてしまった。
A達は無言の内に、雲の様子からカービィの安否を察するしかない。
ただ、彼は間もなく雲の中から攻撃を受けた様子で単身で落下してきた。
それを急ぎ、再び拾い上げたのも雲中から抜け出したワープスターだ。
体勢を立て直したカービィは至近距離から渦の中心に向かい吸い込みをしだす。
かと思いきや、暫くした後、吸い込んだ気体を雲に吐き出していく。
すると雲の中央がカービィの吐き出した気体によって押し広げられ、暗闇の中に隠れていた魔獣──本体の正体が明らかになった。
「……あれがクラッコ……!」
見えたのはそれこそ棘の生えた、単眼を持つ雲そのものの姿をした魔獣だ。
あの魔獣が、自身の数十倍以上もの大きさを誇る暗雲を作り出していたというのか。
A達が息を呑む中、姿を現した魔獣・クラッコは、間髪入れず自身から打ち放った稲妻をカービィに差し向けた。
カービィも宙に居る今、稲妻は敵目がけてまるで刃のように縦横無尽に空を切る。
対して、目の前に迫りくる稲妻の刃を見据えたカービィは大きく口を開け──。
「──うっそー! 稲妻を吸い込んだ!?」
「…………!!」
ブンの驚きの声を耳にしながら、Aもまた戦士の姿を食い入るように見つめた。
あんなものを吸い込んでしまうだなんて、一体どうなってしまうの。
自身の身体の直径と殆ど変らない大きさの刃を呑み込んだ彼は、能力を発動する。
すると、彼はあの刃から“ソード”の能力をコピーした。
「ソードカービィだ」
「いっけぇ、ソードビーム!」
片手に一振りの剣を手にしたその姿を見て、メタナイトが断言する。
果たして、カービィは先日のバグジーとの戦いで真に剣の使い手となれたのか──彼の声色の中にはそんな期待が入り混じっているように思えた。
ワープスターに乗ったカービィは、今度は彼自らが四方八方に飛び回り、剣から幾度も幾度もソードビームを放ち、クラッコ本体を切り刻んでいく。
そして、トドメに真正面からのソードビームを食らったクラッコは、中央から真っ二つに分裂すると、やがて強い光を放ち、その姿を消滅させていった。
「…………! (空が……)」
広がる光と共に、暗雲立ち込めていた空がみるみる内に晴れ渡る。
そこでカービィの勝利を確信したブン、ロロロ、ラララはワープスターから降りた戦士の許へ走り寄る一方、ワープスターはカブーの谷へと帰って行った。
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Laven - Taruruさん» いいえ、こちらこそコメントくださって本当に嬉しいです! 作品をUPし始めたのも見切り発進なところがあるので、本気で頑張ります…… (2017年10月23日 14時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - Lavenさん» 返信ありがとうございます……ひぇえまさかLavenさんに見て頂けていたとは……!恐縮です……。全く気持ち悪くないですし非常に嬉しい限りです、ありがとうございます!一緒に頑張りましょう〜。 (2017年10月22日 20時) (レス) id: 8e78fb62fe (このIDを非表示/違反報告)
Laven - Taruruさん» コメントありがとうございます〜!! 恐れ多い褒め言葉です嬉しいです……実は私もTaruruさんの作品の更新をひっそり心待ちにしています(気持ち悪い発言ですね御免なさい)。こちらは大変遅筆な作品ですが、気長に閲覧くだされば幸いですm(_ _)m (2017年10月22日 14時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - 続編おめでとうございます〜!文章の書き方が好きで最初の方から見させて頂いております!更新頑張ってください! (2017年10月21日 22時) (レス) id: 8e78fb62fe (このIDを非表示/違反報告)
Laven - 咲良さん» うわわぁぁ〜〜!! コメントありがとうございます! 更新もストーリー進行ものろのろですが、閲覧してくださって嬉しいです……頑張らせていただきます……!! (2017年10月14日 19時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Laven | 作成日時:2017年10月14日 13時