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story.69 ページ22

平原の丘に、機体ごとポップスターの地に身を沈めたあの様にはよく覚えがある。
宇宙艇の中から顔を出したカービィが言葉を話さない事への衝撃も。

つまり早過ぎた誕生のため、何も知らない──カービィは赤ん坊の戦士なのだ。
しかし彼には素晴らしい才能がある。彼が育てばナイトメアを倒せるかもしれない。



「私は命の続く限り……」

「カービィを見守る事にしたんですね……?」

「……私だけでは無い、貴方もだ」



──私も? 自身を示されたAは思わず首をかしげる。

だが、嘗て銀河大戦を経験し新たな戦士を待ち望んでいた点を彼と共有していた事を踏まえれば、同じカービィを見守る立場となるのも自然な話だ。

そして一つ歩み出たメタナイトから片手を差し出されると、両手にワープスターを包み込んでいた事を思い出したAは咄嗟にそれを渡す。



「貴方はこれを制御出来る。ワープスターはカービィのエネルギー源。それを見ただけで彼は元気付く。……ただ、自分自身では制御出来ない」

「…………」

「──彼を。星の戦士を愛する者にしか」



一度ワープスターを見つめたメタナイトの視線は、再びAの許へ向けられる。

この星の欠片の力を借りたのは、今のところカービィがこの星で初めて魔獣・オクタコンと戦った時のみだ。

星の戦士を愛する者にしか制御できない、その意味は上手く汲み取れないが、あの時の戦いで確かに欠片はAの意思に従い、カービィを助けてくれた。



「……もし……ワープスターを此処に隠しておく事が正しいのであれば、カブーはそれを守る為のシェルターという事なのでしょう。でも──」



どうしてAがカブーの許までやって来たのか。
それは、空を飛べるワープスターの力を借りたいが為であった。

空に在り続ける暗雲魔獣にカービィが対抗するには、これしかないと。

しかし悪用されないようにと此処へ隠したのは良いが、片や、自分達がすぐにこれを使えないようでは仕方がないのではないか……Aの心配はそこにあった。



「此処に置いて居て、ワープスターはカービィの助けになってくれるのでしょうか」

「……試してみよう」

「……試す……?」



短く応えたメタナイトは手にしていたワープスターを元あった場所に置き直す。
そしてAに向き直り、何処か確信めいた様子で小さく頷いた。





〜・〜・〜

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設定タグ:星のカービィ , メタナイト , カービィ   
作品ジャンル:アニメ
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Laven - Taruruさん» いいえ、こちらこそコメントくださって本当に嬉しいです! 作品をUPし始めたのも見切り発進なところがあるので、本気で頑張ります…… (2017年10月23日 14時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - Lavenさん» 返信ありがとうございます……ひぇえまさかLavenさんに見て頂けていたとは……!恐縮です……。全く気持ち悪くないですし非常に嬉しい限りです、ありがとうございます!一緒に頑張りましょう〜。 (2017年10月22日 20時) (レス) id: 8e78fb62fe (このIDを非表示/違反報告)
Laven - Taruruさん» コメントありがとうございます〜!! 恐れ多い褒め言葉です嬉しいです……実は私もTaruruさんの作品の更新をひっそり心待ちにしています(気持ち悪い発言ですね御免なさい)。こちらは大変遅筆な作品ですが、気長に閲覧くだされば幸いですm(_ _)m (2017年10月22日 14時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - 続編おめでとうございます〜!文章の書き方が好きで最初の方から見させて頂いております!更新頑張ってください! (2017年10月21日 22時) (レス) id: 8e78fb62fe (このIDを非表示/違反報告)
Laven - 咲良さん» うわわぁぁ〜〜!! コメントありがとうございます! 更新もストーリー進行ものろのろですが、閲覧してくださって嬉しいです……頑張らせていただきます……!! (2017年10月14日 19時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Laven | 作成日時:2017年10月14日 13時

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