story.5 (出会いは 始まり) ページ6
そっと歩み寄ると、謎の球体は自らの力で地面から抜け出し、やはり、きょとんとした表情を此方に向ける。
様子を見る限り、彼は自身でも現状を理解出来て居ないのではないだろうか──。
刹那にそんな思いを抱きながら、問いを投げ掛けた。
「……貴方は? もしかすると、星の戦士“カービィ”ではありませんか?」
「…………! かーびぃ、かーびぃ!」
星の戦士の名を口にすると、気の抜けるようだった彼の顔つきが途端に変化する。
はっと息をのむと、次の瞬間には嬉々としてその名を返してきたのだ。
その反応は、Aの問いに対し“応”と答えを返したのと同義であった。
「(じゃあ……!)」
「(これが本当に……!)」
「(プププランドを救う……!?)」
「(星の戦士……)」
「「「──カービィ!?」」」
戦士とはかけ離れた見た目、ここまでだけでも伝わって来た生物としての未熟さ。
賢者の岩が告げるには、時空を越えて此処へやって来る救世主である筈のカービィ。
何かの間違いでもなければ、まさに宇宙艇に乗って来た彼がそうなのだ。
真実を目にした人々は希望を抱きもせず、揃って顔を真っ青にした。
「コイツが真の戦士なら、このハンマーを受けるゾイ!」
「そ、そんな! お止めください!」
「うりゃぁぁぁああっ!!」
デデデが誰の頭上より高く掲げたのは、人の頭の倍以上を誇る木造の巨大ハンマー。
もちろん重量もそれなり、これで殴られでもすれば気絶は必至だ──。
そう慌てて放ったAの制止も虚しく、掲げられたハンマーは球体を捉え、遥か崖の下へとカービィを送り込んでしまった。
あまりにも理不尽な彼への仕打ちは、パームとメームの反感を買う。
「なんという乱暴な……!」
「王者のやる事ですの!?」
「本当の戦士なら避けるでゲス!」
「やっぱナイトメアの送り付けた魔獣ゾイ!」
言わんとしている事はわからなくもないが、なんとも滅茶苦茶な。
カービィが崖下へ落ちようが構っていないエスカルゴンとデデデを他所に、そっと底を覗き込むメームが縋るように誰にとも定めず救助の手を求めた。
「誰か、助けてやって……!」
「私が行きます!」
「俺もっ!」
すぐさま身を乗り出したのはAとブン、そして応答はせずともロロロとラララが後に続き、暗闇が続くように見える目下へと慎重に進んで行く。
一方カービィを殴り飛ばした当人のデデデは、完全に他人事だと傍観を決め込む。
「もうとっくに死んでるゾイ」
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Laven(プロフ) - みしょさん» コメントありがとうございます! 最初に注意喚起をしていますが、当作品はフーム成り代わり小説です。ご感想もありがとうございます。 (2019年5月20日 1時) (レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - あ、とても面白いですよ! (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - フームどこ行ったww (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Laven | 作成日時:2017年6月15日 9時