story.47 ページ48
差し出された剣は、人々にとっては最もメジャーな形と大きさをしていたが、カービィの体に対しては明らかに大きすぎる武器であった。
彼になら、短剣を持たせてやっと一丁前に見える程度だろう。
「取るが良い、二度とこの星を見たくないようにしてやる」
カービィは他者の制止を聞かずして目の前の剣を両手で持ちあげた。
以降は再び、動き出したメタナイトの剣が彼を痛めつけるのみである。
ただ、幾度か剣を交えて居る間も、メタナイトはカービィに向かって何やら鋭く言い放っていたようだが、崖上に避難したブン達にはうまく聞き取れない。
故にブンが耳の良いパンサーに何を言っているのか聞いてみても、後者は何やら妙な顔つきをするだけで応えてくれる様子はなかった。
──そして暫く見ている内に、カービィは次第に剣に慣れて来た様子。
だが遠くから見る限りでも、まだメタナイトの遊び相手程度の実力でしかない。
何十分とひたすらに刃を交え続けて、すっかり剣士二人の世界である。
「メタナイトの奴があんまりひでぇから、カービィの奴、本気になっちゃった……」
「駄目だ。思う壺だぜ、なんとか引き離さないと……」
これではまんまと相手の挑発に乗せられてしまっているようだ。
ブンの呟きに、何かを決心したパンサーはぐるりと辺りを見渡し始める。
そうしている間にも、カービィとメタナイトの戦いは次なる戦局を迎えていた。
「腕の短いお前には、私に触れる事は出来ん……! だが!」
刃をぶつけ合っていたところ、今度はカービィが振り下ろした剣に対し、メタナイトが後退してこれを軽々かわすと、一定の距離をとる。
彼が片手に構える金色の剣が、一瞬の内に鋭い輝きを見せた。
「剣心一如となれば、届かぬ距離にも刃は届く。疑うなら、教えてやろう。剣という堅い武器も──使いようでは、風になるのだ!」
言い切るや否や、彼は地を蹴って飛び上がり、頭上から思い切り刃を振り下ろす。
それは、明らかに大きな距離を保ったままのカービィの身には届かないと思われた。
しかし次の瞬間に彼を襲いかけたのは、刃から放たれた眩い衝撃波。
その場に突っ立っていたカービィのすぐ右傍らを過ぎ去った攻撃は、岩場の地面を断崖の如く抉り、ビリビリとした電撃の余波と地響きを残した。
「エネルギーをソードに蓄積し放出する、これぞソードビーム!」
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Laven(プロフ) - みしょさん» コメントありがとうございます! 最初に注意喚起をしていますが、当作品はフーム成り代わり小説です。ご感想もありがとうございます。 (2019年5月20日 1時) (
レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - あ、とても面白いですよ！ (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - フームどこ行ったww (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Laven | 作成日時：2017年6月15日 9時
