story.44 ページ45
──同刻。パンサーとブンは、ロロロとラララを引き連れて大慌てでカービィの家へと赴いた。
何故かカービィの為に作った筈の家をトッコリが陣取り、カービィはトッコリが作った巣を寝床にしているのが気になったが
今はそれを咎めている場合ではないと、カービィに事の次第を説明したところ。
途中、メタナイトから差し出された手紙──もとい挑戦状を受け取った彼等は、事の重大さを理解して居ない星の戦士と共に、カブーの谷に訪れていた。
それも、相手が決闘の場に指定した地が此処であったからだ。
この件は他所へ行ったトッコリによって、既に村の噂になっている頃だろう。
「カービィ、メタナイト卿は本気だぜ?」
「メタナイト卿には勝てっこない!」
「ぽぅよ……」
しかし彼の騎士の力量をある程度把握していたパンサーとブンは、再三“決闘など止せ”とカービィに訴えかけ続けた。
肝心のカービィはきょとんとして、二人の言葉を理解していないのか、そもそも話など聞いちゃいないのか、煮え切らない反応しかしてくれない始末。
「とりあえず、謝って逃げるしかないぜ!」
「──それは無駄だ」
これ以上カービィに理屈をこねても仕方がないと、ブンが率直に打開策を述べた時。
果ての知れない辺りの谷中に、彼等が警戒していた人物の声が静かに響き渡った。
確かに彼から手紙が届いたのは早朝だったが、もうこの場へ現れていたなんて。
唐突に降りかかった声にビクリとしたパンサーとブンは咄嗟に頭上を見上げる。
すると、ソードナイトとブレイドナイトの二人を従えた騎士、メタナイトが遥か崖の上から此方を見下ろしていた。
彼はすぐにパンサー達が立つ同じ地上へと降り立つと、冷やかな声音のまま告げる。
「決闘を避けたい、か? ならば何故此処へ?」
「メタナイト卿……アンタはカービィの理解者だと思ってたのに……」
Aがカービィを大切にしている事は、彼だって重々承知だろうに。
それに先日の数々の出来事を鑑みれば、この星に存在する誰よりカービィの実態を理解しているだろうメタナイトが、よもや敵方に回るなど思いもしなかった。
まだカービィが此処へやって来て間もない事は揺るがない事実だが──。
正直どこか抜けたところのあるこの戦士を、心強くもサポートしてくれる存在。
パンサーはそんな人物像を、メタナイトに求めていた部分が少なからずあったのだ。
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Laven(プロフ) - みしょさん» コメントありがとうございます! 最初に注意喚起をしていますが、当作品はフーム成り代わり小説です。ご感想もありがとうございます。 (2019年5月20日 1時) (
レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - あ、とても面白いですよ！ (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - フームどこ行ったww (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Laven | 作成日時：2017年6月15日 9時
