story.43 ページ44
「カービィと一戦交えるは私の役目。そしてカービィと同行しているパンサー達が決闘を妨害せぬよう、彼等の対処をソードとブレイドに任せたい」
「パンサーを? 何故あの子がカービィの許に居るとわかるのですか?」
「王座の間での陛下の御命令を、パンサーとブンも影から聞いていたのだ」
なんという事だ。パンサーはともかくとして、まさかブンまで。
道理で、彼が先ほどパンサー“達”だと口にした訳である。
──子供の好奇心は知識欲の為に必要な原動力だが、時にそれが危険を招く。
カービィが星にやって来た今、これまで以上に子供達に気を配る必要がありそうだ。
「A。其方には陛下が再び魔獣を呼ぶか否か、注視していてもらいたいのだが」
「……そうですね。わかりました、今日は陛下達の動向を窺っている事にします」
実は、カービィとメタナイトの決闘の様子も気にならないと言えば嘘になる。
だがそれ以上にこの騎士に信頼をおいていたAが、騎士の動向を気にする選択肢を見る訳もなく素直に承諾した。
とは言え関心も損なえなかった彼女は、ふと口角を上げて挑発的に問う。
「それで、貴方はこの戦いに何を期待されているのですか」
──やはり、ここまで語っていれば隠し通したい事も隠し通せないか。
此方を窺う彼女の目線に、メタナイトも仮面の下で密かに笑みを零す。
何も聞かされていないパンサー達は、カービィに戦いを挑まんとする自分を敵と見て警戒するに違いないが、無理もない話だ。
「真の剣士にこそ習得可能な究極奥義、ソードビーム──あの技をカービィが使い熟せるのかどうか、それを試したい」
「……あの、ソードビームを……?」
そうか、メタナイトはカービィを星の戦士として一人前の剣士にしたいのだ。
だとしたら急いだ方が良いかもしれない。デデデの狙いも薄ら見えてきた気がする。
この考えが合っているとしたら、今回の狙いは自分達が思って居るより短慮だ。
でもそれも、カービィが剣の力を得られたなら、相手方の意味の無い謀略になる。
ただ──もし万が一の事があれば、何がなんでもこの手で守り通さなくては。
〜･〜･〜
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Laven(プロフ) - みしょさん» コメントありがとうございます! 最初に注意喚起をしていますが、当作品はフーム成り代わり小説です。ご感想もありがとうございます。 (2019年5月20日 1時) (
レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - あ、とても面白いですよ！ (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - フームどこ行ったww (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Laven | 作成日時：2017年6月15日 9時
