story.3 ページ4
「長生きカブー、答える。プププランドに魔獣が育っている」
「魔獣…………」
「闇の帝王、ナイトメアの作ったものだ」
つまり今、このプププランドは“ナイトメア”に狙われているという事である。
更に──ナイトメア、それは宇宙を支配するホーリーナイトメア社の会長の名。
やはり平穏が続いていたこの星が、何か強大な力に押し潰されようとしている……。
漠然とした危機感を察知していたAは、ついに口を噤んで考え込み始めた。
「で、そいつのせいで……」
「村はどうなるんで?」
「…………プププランド、滅びる」
ボルン署長とレン村長の問いかけに、カブーから無慈悲な宣告が下された。
滅びる、これまでにそんな言葉を実際に耳にし、更に目の当たりしようとしていた事があった者がこの中に居るだろうか。
その真実は場に揃っている人々の反応が疾うに示している。
動揺のままに騒めく村民達を周りにして、Aだけがただ無言だった。
「でも、カブー!」
「希望はある筈よ! 確か、言い伝えでは……」
不安が波打つ人々の合間で声を上げたのは、二つの小さな、青とピンク色の生き物。
青色の方が男で“ロロロ”、ピンク色の方が女で“ラララ”。
どちらも、仲良しな大臣一家の召使いである。
カブーはすぐに二人の言わんとしている事を察し、静かに希望の名を告げた。
「時空を越えて星の戦士が救いにやって来る。“星のカービィ”だ」
「…………カービィ」
「なんかカッコ良さそー!」
興奮するブンの傍らで、告げられた名を反芻するAはそっと目を伏せる。
カービィ、彼の存在に覚えはないものの、星の戦士──何故だか懐かしい響き。
胸に手を当てて考えてみても、じんわりと親しみを感じるのは気のせいじゃない……
「「「──きゃあああ!!」」」
心が感知している何かを手繰り寄せようと意識を向けていたAの目を開かせたのは、背後から徐々に広がって来る村民達の悲鳴だった。
咄嗟に振り返ると、その時にようやく、遠方からデデデとエスカルゴンが乗る装甲車が走って来ていた事に気が付く。
あまりの手荒な運転に、最後尾に立っていた村人は無慈悲にも巻き込まれていた。
しかし装甲車に乗る二人は全く構わず、賢者の岩を睨みつける。
「デタラメ言いおって! 何が星の戦士ゾイ!」
「このホラ吹き岩めが!」
「カブー、嘘つかない」
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Laven(プロフ) - みしょさん» コメントありがとうございます! 最初に注意喚起をしていますが、当作品はフーム成り代わり小説です。ご感想もありがとうございます。 (2019年5月20日 1時) (
レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - あ、とても面白いですよ！ (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - フームどこ行ったww (2019年5月14日 7時) (レス) id: eeba923039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Laven | 作成日時：2017年6月15日 9時
