一方通行の恋 (ページ23)

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K side

レッスン室のドアが開き照にぃが入ってきて、少し遅れてだてとふっかさんが入ってきた。

「10分後に始めるから体慣らしとけよ。」

照にぃの声が少し怒ってる様に感じた。

何かあったんかな…？

照にぃを見ていると視線を感じ、見るとめめだった…。

なんか辛そうな顔をしてて俺は気になった。

朝は普通やったのに…どうしたんやろ？

「はじめるよ〜。」

照にぃの一声で振り入れが始まった。

私情を挟むなんてダメやから、俺は無心で振りを覚えることにした。

振り覚えの遅い俺にとって、休憩とか関係なくただひたすら練習する。

気がつけば、レッスン室には俺だけ…。

微かに覚えてるのは…みんなが仕事に行く姿。

阿部ちゃんとさっくんと照にぃに、無理しない様にと釘をさされたこと…。

『はぁ〜。疲れた。』

大きく息を吐けば、全身の力が抜けて床にペタッと座った。

朝の事を思い出した…。

めめは、らうと一緒に住むんやな…。
俺が冗談で言った時、１人の時間がほしいからって断られたな…。

俺はNoで、らうはOKって…何が違うんやろ？

めめにとって、らうの方がダンス覚えもいいから振り入れは楽しいやろな…。

誰か教えてや…俺はめめには選ばれへんのかな…。

俺の心はもうボロボロやった。