一方通行の恋 (ページ21)

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R side

康二と2人で迎えの車に行き、俺はいつもの位置へと座る。

今日も元気なラウールの相手をしていると、ふっかさんが冗談で、

「お前ら、ほんとうに仲良いな。ラウも18になったんだし一緒に住めば？」

「一緒に住もう！めめ」

『あぁ…うん。』

ラウールも、のっかってきたから、俺ものっておく。

「良かったな。ラウ。照、家探してやろうよ」

ふっかさんが後ろにいたニキに話を振ると、冷たい目線だった。

えっ？怒ってる…？

あ！康二どこ？

車内を見回すとニキの隣に微かに頭が見える。

いた…。
康二と一緒に乗ったのに、俺は康二を放置していた。

小声でニキが康二に話かけていた…。

「康二、泣くなよ。」

えっ？泣いてる？どうして…？

車が信号で停まった時に、康二のところに移動する。

『ニキ、俺が代わるよ。』

「いいよ。康二寝てるし…起きたら困るから」

ニキに断られ俺は元の席に戻った。

康二はどうして泣いていたのだろうか？

寝るなら、俺の肩で眠ってほしい…。

事務所に車が到着して、

『ニキ、康二俺が連れて行きます。』

「ん？いいよ。俺が連れていくから先に行ってろ。」

『えっ…いや…』

「めめ、岩本くんが連れてくって言ってるんだから行こう〜」

ラウールに引っ張られて車を降りた。