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▷Tuesday 5:30p.m.
@都内某所『Winter Illumination 20XX』
少し歩いたところで、俺の手を引く伊野尾ちゃんが ぴたりと歩みを止めた。
慧「ここ曲がったとこ…な、はず」
涼「なにがー??」
慧「楽しみにしといて。」
妙にカップルが多い気がする中を抜けて角を曲がった先には
びっしり坂の上まで キラキラと青のイルミネーションが輝いていて
思わず すっげ〜、なんて呟けば おんなじように呟いて ふわっと微笑む
涼「綺麗…………」
慧「…んね。綺麗だ」
伊野尾ちゃんの目線が イルミネーションじゃなくて俺に向かってる気がして
…ベタなシチュエーションとセリフが浮かんで恥ずかしくなって、目をそらした。だって、伊野尾ちゃんなら言いかねない。
慧「坂の上のごはん屋さんまで行くよ」
涼「この上の?」
慧「そう。最近忙しくて 学食ばっかりだったからね、ちゃんとご飯連れてってあげたかったの」
涼「……へへ、ディナーデート、ですねっ」
街路樹を飾る青の電飾は ときどきチラチラと瞬いて 星みたいに街を彩る。
相変わらず伊野尾ちゃんは イルミネーションより俺を見てる気がするけど
俺だって思ってるんだ、先生のほうが綺麗だ、って
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作者名:み! | 作成日時:2021年9月18日 22時