検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:66,011 hit

3 ページ35

________




▷Tuesday 5:30p.m.
@都内某所『Winter Illumination 20XX』






少し歩いたところで、俺の手を引く伊野尾ちゃんが ぴたりと歩みを止めた。




慧「ここ曲がったとこ…な、はず」


涼「なにがー??」


慧「楽しみにしといて。」




妙にカップルが多い気がする中を抜けて角を曲がった先には
びっしり坂の上まで キラキラと青のイルミネーションが輝いていて

思わず すっげ〜、なんて呟けば おんなじように呟いて ふわっと微笑む





涼「綺麗…………」


慧「…んね。綺麗だ」




伊野尾ちゃんの目線が イルミネーションじゃなくて俺に向かってる気がして

…ベタなシチュエーションとセリフが浮かんで恥ずかしくなって、目をそらした。だって、伊野尾ちゃんなら言いかねない。




慧「坂の上のごはん屋さんまで行くよ」


涼「この上の?」


慧「そう。最近忙しくて 学食ばっかりだったからね、ちゃんとご飯連れてってあげたかったの」


涼「……へへ、ディナーデート、ですねっ」




街路樹を飾る青の電飾は ときどきチラチラと瞬いて 星みたいに街を彩る。


相変わらず伊野尾ちゃんは イルミネーションより俺を見てる気がするけど

俺だって思ってるんだ、先生のほうが綺麗だ、って





________

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (182 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
451人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:み! | 作成日時:2021年9月18日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。