准教授 “じゃないほう”！(in×ym) (ページ29)

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涼「せんせ……？」

慧「っねえ、やっぱり一緒に住もう、緊張しちゃうなら慣れるぐらい四六時中一緒にいよう？」

慧「俺やまちゃんのこと… もう見送りたくないよ」

腕を引かれるままに抱き込められて動けなくなって

……そういやこの部屋、まだ使われてないことになってるんだっけ。

慧「えっと……あの……半同棲からとかで、いいから、その…」

涼「…………伊野尾ちゃん、ありがと」

心臓の音、聴こえる

先生もきっと、めちゃくちゃ緊張して言ってくれたんだと思う。この人は飄々としてテキトーに見えて実はすごくすごく考えている人だから。

涼「同棲は……伊野尾研が動き出したらがいいです。たぶん俺、卒研生に嫉妬するから」

涼「………今日は、一緒に帰っても、いいですか、？」

慧「やまちゃん、、………うん、もちろん。」

見上げた先の甘くて柔らかい笑顔が思った以上に至近距離にあって
そういえばハグされたままだった、とハッとしたけど

今日ばかりは照れてないで、素直になってみるのもいいかもしれない、ってか、なりたい……俺だってバイバイするのはイヤなんだよ。

慧「ふふ、うれしいなぁ…… ありがとね、俺のワガママ聞いてくれて。…………」

涼「んん………ッ、、、、！？？せ、せんせ、キスはさすがにまずいんじゃ…？！」

慧「だぁいじょーぶ、これも“慣れ”だよ」

涼「うぅ、やっぱハードル高すぎるかも……」

慧「ええ、伊野尾研(この部屋)にいるときはいっぱいするよ？？」

ヤバい、心臓持たないかもしんない。

何より、来年の春ココが本格始動したときに

研究室の至るところで“思い出しちゃう”んじゃないかって

……水曜日の昼下りはいつもどおり、薮ちゃんとおしゃべりしながら作業しよう。調子狂う。

でもその代わり、毎週水曜日は先生ん家に帰るんだって密かに心に決めた。

慧「じゃあ帰ろっか。ごはんどうする？」

涼「俺が作ります、同棲……だし。……伊野尾ちゃんが食べたいもの、つくる。何がいいっ？」

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慧((ヤバい、心臓持たないかもしんない…！))

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おまけ②
『伊野尾研にて。』