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第一印象は最悪だった。
「初めまして、安曇Aです。これから宜しくお願いします」
「ふーん…すぐ死にそうだし早いとこ高専辞めとけば?」
「は、」
「そういうことだから出しゃばってくんなよ雑魚」
高校での初めての先輩、というのもあり印象は良くしておこうと思い口角も目線も上げて自己紹介をすれば予想外の言葉が投げつけられた。
そういって先輩は私の前から姿を消し、横にいるボンタンを履いたお団子頭の先輩は彼の後ろ姿を苦笑いしながら見配ったあと私に対して、悟がごめんね、と言った。
「えっと…五条先輩の保護者か何かなんですか?」
「ふふ、違うよ。私は悟と同じ2年の夏油傑。分からないことがあればいつでも頼って良いからね」
「あ、私は家入硝子。女同士仲良くしよーね、五条はただのクズだから相手にしなくて良いよ」
「…はい、宜しくお願いします。」
先程の五条先輩とは全く真逆の人で戸惑いしか無かった。世の中にはああいう強情な人もいるよな、と自己完結しておき、今は頼もしい先輩が2人つかったことを感謝しよう。
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1年の教室に戻り、まだ顔を合わせて10日も満たないが上手くやって行けそうな同級生2人の顔を見ると途端に安心した。
「はあぁぁ……………」
「え、なに、安曇どうしたの??」
「2年生の先輩とのファーストコンタクトが波乱過ぎて疲れた」
どうしたどうした、と黒髪が特徴的な灰原君と金髪の七三分け、七海君が近づいてきて私が話せば、「あ〜」と腕を組んだ。
「わかる。やっぱ強烈なのは五条先輩だよね」
「あの人とは極力関わらない方が身のためですよ」
「僕も灰原君も一般の出ですので、呪術界のことはあまり詳しく無いですが安曇さんと五条先輩は呪術師の家系なんですよね」
「うん」
「少なからず五条先輩は安曇さんのことを気にかけている…というか気になる対象なのでは?」
聞けば、長期とは言えないが入学してからすぐに1週間ほど任務で居なかった私よりも2人は早くに2年生と顔合わせを終えておりその際の五条先輩は態度は悪かったものの私に言ったような横暴な言動は見られなかったようだった。
「気になる対象というか、どちらかというと嫌われてるんだけど」
「あの人を自分たちと同じ高校生と見ては絶望しますよ」
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作者名:周 | 作成日時:2021年1月24日 13時