21話「名前」 ページ21
「へぇ〜！Aちゃんって言うんだね！ハロウィンはつい数週間前とかそこら辺の話だし、怪物成り立てだね！！」
『そうなんです、なのでまだまだ分からないことも全然＿』
「へーきへーき！最初はそんなもんだし、館にはらっだぁ達も居るし町にはこうしてわたしたちみたいな一般怪物も居るからドンと頼ってくれていいんだよ！」
明るく接してくれるにこにーさんに胸が熱くなる。
学校では入らなかった部活での先輩たちの温かさって言うのはこんな感じなのだろうか。
「ちょいちょいお二人さん。女子会に花咲かせるのはいいけど用事の方終わらせてからにしてもらえますー？」
「どしたのぐっち。せっかちな男は嫌われちゃうよ」
「オメーはさっさと仕事しろ仕事」
『あっ、そうだ…！これが欲しい物なんですけど……』
私はハッとし、慌ててポケットの中かららっだぁさんに手渡されたおつかいの紙をにこにーさんに見せる。
受け取ったにこにーさんは一つ考えた後「分かった！」と言って明るく顔を上げた。
「取ってくるからちょっと待ってて！」
そう言って奥に行ってしまったにこにーさんの背中を見ながら静かに待とうと考えるも、後ろにぐちつぼさんが居ることを思い出して少し緊張する。
さっき、敬語じゃなくてもいいって言った時の返事がまだ来ていないことを思い出して勝手に気まずくなってしまっている。
学校とか全然行ってなかったからこういう時どんな話をしたらいいのか全くと言っていいほど分からない。でもこの静かな時間をにこにーさんが帰ってくるまでするのはちょっと＿＿
「なぁ」
『は、はいぃ！？』
一人で悶々としているとぐちつぼさんの方から話しかけてきてくれて、驚いて変な返事をしてしまう。
それを聞いたぐちつぼさんは一つ笑った後にその赤い瞳を揺らした。
「アンタ、Aって言うんだな」
『あ…そう言えば自己紹介を忘れて……』
「いや大丈夫大丈夫！丁度名前なんなんだろって思ってた時にあいつが聞いてくれたから！」
「あいつ」と言うのはにこにーさんのことだろう。グイグイと積極的に話しかけてくるにこにーさんから根掘り葉掘り聞かれまくったので、後ろに居たぐちつぼさんへと自然に情報がいっていたのだろう。
「えーと、だから……その…」
一人で納得していると目の前のぐちつぼさんの歯切れが突然悪くなる。どうしたんだろうと思っていると予想もしていなかった言葉が出てきた。
「俺も名前で、呼んでいい…スか」
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黒狐 - …！前の作品も読ませていただいてました!リメイク版してるのみて駆けつけました!リメイク版も面白いですね!同じ作品を2度楽しめてこちらも楽しいです！ありがとうございます！更新応援してます! (4月23日 22時) (
レス) @page43 id: fb020f6fb3 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 2.3年前から読ませて頂いていて何度も読み返すほど大好きな作品です!リメイク前の方も読ませて頂いてます!変わった妖怪という世界観だったりする所やストーリー 設定などとても面白くてめちゃくちゃ好きですまたいつか続きが読める事をずっと待っています。失礼しました (7月3日 11時) (レス) id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
ミドロ - なにこれ……か、か…！神作じゃねぇかよぉぉぉぉぉ！！！！更新頑張ってください！！！！ (5月30日 13時) (レス) @page14 id: 9d7832c4d1 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - まだ待ってますから、どうか続きを恵んでください (2022年9月11日 17時) (レス) @page14 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - 凄い………私もこんなの作って見たいのですか妖怪などが思い浮かばないです……少しだけ真似してもよろしいでしょうか(土下座)続編待っています!! (2022年1月30日 9時) (レス) id: 30ab8735d2 (このIDを非表示/違反報告)
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