28話「衝突」 ページ28
「それをらっだぁさん達に話してなんの得があるんですか？まぁこうして関係が崩れることは俺にとっても、ら民町と日常町の怪物間の仲としても残念なことですけど＿」
「そんなのどうでもいいんで。目的だけを簡潔に話してください」
クロノアさんは俺の言葉を聞いた瞬間その瞳から光を無くした。深海のような青が俺をスっと見つめる。
と言っても俺も引く訳にはいかない。ら民町五大怪物として、あんたらのことをまだ心のどこかで信じている俺としても。
「らっだぁさんは昨日、俺に忠告してくれましたよね。Aさんのことは自分たち、ら民町の問題だから口を出すなと」
昨日。Aがクロノアさんの術に当てられて幻覚を見てしまった時のことだ。
洋介の未練を捨てきれていないAの心を覗いてしまったお人好しのクロノアさんが、ぺいんとに何かを言ってしまうのではないかと思い釘を刺しておいたのだが、どうやら効果は無かったらしい。
「…確かに言いましたね」
「正直俺たちはその時点で「選択」を迫られている状態だったので。＿＿丁度良いと思いました」
意味のわからない言葉を発したクロノアさんに思わず眉間に皺を寄せた瞬間、クロノアさんがゆっくりと右腕を上げた。
キィン、という音を鳴らした青色の魔法陣から発生したガスのようなものは一瞬にして部屋全体を覆って視界をも悪くさせた。
「＿らだおくんッ！！こっち！！」
緑色に呼ばれてすぐさまそばに寄ると、足元に緑色の魔法陣が現れてガスを一定距離遮断し始める。
ただ、この状態の俺たちなんてお構い無しにクロノアさんは不敵な笑みを浮かべて近づいてくる。
「さっきしにがみくんが言いそうになった通り、今俺たちの「仲間」が危険にさらされているんです」
「……だからなんだって言うんですか。それこそそっちの町の事情でしょう。俺達にはなんの関係も＿＿」
「あるんですよ」
「なんの関係もない」そう言い切る前にクロノアさんの強い言葉によって遮られる。
俺を睨みあげるその目に若干恐怖を抱きながらも怯むことなく負けじと睨み返す。
「俺たちより長く一緒に居たんですよね？らっだぁさんとは旧知の仲だと聞いていたので」
「何の話、で＿＿」
すると俺の脳内に一つの可能性が過ぎった。
四大怪物が動いているのにここになんで“リーダー”が居ない？トラゾーさんは裏で動く人だから居ないのはまだ分かる、なのにぺいんとは？どこに行った？
「ぺいんと……？」
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黒狐 - …！前の作品も読ませていただいてました!リメイク版してるのみて駆けつけました!リメイク版も面白いですね!同じ作品を2度楽しめてこちらも楽しいです！ありがとうございます！更新応援してます! (4月23日 22時) (
レス) @page43 id: fb020f6fb3 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 2.3年前から読ませて頂いていて何度も読み返すほど大好きな作品です!リメイク前の方も読ませて頂いてます!変わった妖怪という世界観だったりする所やストーリー 設定などとても面白くてめちゃくちゃ好きですまたいつか続きが読める事をずっと待っています。失礼しました (7月3日 11時) (レス) id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
ミドロ - なにこれ……か、か…！神作じゃねぇかよぉぉぉぉぉ！！！！更新頑張ってください！！！！ (5月30日 13時) (レス) @page14 id: 9d7832c4d1 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - まだ待ってますから、どうか続きを恵んでください (2022年9月11日 17時) (レス) @page14 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - 凄い………私もこんなの作って見たいのですか妖怪などが思い浮かばないです……少しだけ真似してもよろしいでしょうか(土下座)続編待っています!! (2022年1月30日 9時) (レス) id: 30ab8735d2 (このIDを非表示/違反報告)
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