【鬼滅の刃】前世は暗殺者、今世は鬼狩り 其の伍

187 ページ36

あれから千寿郎も台所に来て、三人で料理を運んだ。

食事中は杏寿郎がずっと″わっしょい！″と叫んでいるのを見た千寿郎が真似して″わっしょい、です！″と言ったり、瑠火さんが″食事中に叫ぶな″と注意したり、槇寿郎さんが″うちに嫁に来ないか″と言って杏寿郎がお茶を吹き出したりとまぁ色々あったけど、まぁ全体的に見て料理は好評だった。

………ちなみに、嫁のくだりは聞こえないフリをした。

そして食事の後は順に風呂に入って、今は縁側で一人涼もうとしたところ………だったんだけど、どうやら先客がいたらしい。

『……杏寿郎、隣いい？』

煉獄「しの………Aか！構わないぞ！」

今絶対″東雲″って言おうとしてたな。まぁ特に指摘はしないけど。

『ここに来た私が言うのもなんだけど、こんなとこに一人でどうしたの？』

煉獄「………特に理由はないな。」

うーん……少し間が空いてたから嘘なんだろうけど、多分これは私が聞かない方がいい感じなんだろうなぁ……。

『そっか……。』

そこから暫く、二人とも口を開かなかった。

互いに無言だけど気まずい訳でもなく、縁側には心地よい静けさが漂っていた。

188→←186

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す