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胡蝶がやって来た全員を一旦座らせ、私の状態─記憶喪失のこと─を説明した。

最初は「何の冗談だ」と言わんばかりの反応だったが、私が警戒しているのを見てだんだんと本当のことなのだと理解したらしい。

説明し終えた途端に全員が私に詰め寄ろうとしたが、また胡蝶の般若が出そうになったのを察知したのか今回は大人しくなった。

しのぶ「とりあえず皆さんはAさんについて色々と話してあげて下さい。もしかしたら、話を聞いているうちに何か思い出してくれるかもしれませんので。」

『お前たちが知っている東雲(名前():わたし)について説明してくれ。』

見えなくした鋼線を張り巡らせながら、目の前の人たちに向けて言う。

「では、俺から話そう!東雲は──」


──そこからは、順に話を聞いた。

もうすでに縁は切っているが、かつて血の繋がっていない家族がいたこと。

幼い頃から物知りで、戦いの才も持っている憧れの人だったこと。

人を助けるために身を呈して戦う人だったこと。

他者を思いやる心を持った優しい人だったこと。

沢山の人が東雲Aという人間に助けられたこと。

今回記憶喪失になったきっかけも、人を助けるためだったこと。

……そして、私の過去を目の前のやつらが知っていること。





『………ありえない。』

そう、ありえない。だっておかしいじゃないか。

記憶がないのは肉体年齢を考えてもせいぜい数年程度のはずなのに、なぜ幼少期の話が出る。

私が人を助けるために命をかけるなんて時点でおかしい。

それに、私の過去は国のやつらも半分程度しか知らないはずだ。

「Aは6歳の頃から前世の記憶を持っていたらしい。前世についてはお前自身から話を聞いて、他のやつらもある程度は知っている。

……今のAはきっと、前世のお前だ。」

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季生(プロフ) - 零さん» ありがとうございます!!これからも頑張りますね!! (2019年12月7日 17時) (レス) id: bf68da9b36 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも見てます!(作品を) 面白いので、これからも頑張って下さい! 更新待ってます! (2019年12月6日 21時) (レス) id: 0a249ceab0 (このIDを非表示/違反報告)
季生(プロフ) - うぇいさん» ありがとうございます…!!! (2019年12月6日 19時) (レス) id: bf68da9b36 (このIDを非表示/違反報告)
うぇい - す・き☆(・∀・)♭ (2019年12月5日 15時) (レス) id: 55820afc03 (このIDを非表示/違反報告)
季生(プロフ) - 白豹さん» ありがとうございます!受験は一応一段落してあとは課題のみなので、地道に更新がんばりますね! (2019年12月5日 12時) (レス) id: bf68da9b36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:季生 | 作成日時:2019年11月9日 14時

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