【鬼滅の刃】前世は暗殺者、今世は鬼狩り

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何が起こっているんだ。

Aが突然現れたと思ったら、次の瞬間には下弦の弐の前に移動していた。

いつの間に、そんなに早くなったんだ。



……いや、気にするべきはそこじゃない。

なぜ、周りの鬼たちは俺に向かってこない？武器を持たず、もう動けなくなった俺は格好の的だろう。

それにも関わらず、周りの鬼も、村人も、まるで俺がここにいないかのような動きをしている。

さっきAが通り過ぎた時に呟いた言葉が関係しているのか………？







『───私の武器は、一つじゃねぇんだよ。』



その声にハッとして、Aの方に意識を戻す。

Aが手にしているのは、まるで針のような物だった。……Aは、あんな武器(モノ)を持っていただろうか？少なくとも俺は見覚えが無い。




下弦弐「そんな物で、鬼(僕)を殺せるはず、が………っ！


なんでっ、体が、溶け………っ！？」




『……お前を刺した針には、私が作った高濃度の藤の花の毒が塗ってある。

私の家族(父さん)に手を出したことを後悔して逝け、下弦の弐。』




昔から、Aが普通の子ではないということは勘づいていた。

だが、もし俺が狙われなくなった理由が、あの子にあるのなら、



A、お前は一体………何者なんだ。

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