【鬼滅の刃】前世は暗殺者、今世は鬼狩り

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煉獄家に戻ってきて約2年、私は現在10歳である。


あれから父さんに鬼殺隊に入りたいと伝えたところ、母さんが大反対。

でも話術を巧みに使って言いくるめて(言い方)納得させた。前世の技術の使い方がひどいとか言わない。



……一年ほど前、母さんが不治の病(前世では治療法が確率していた)にかかり、医者は余命1年だと言った。

父さんは酷く悲しんで、鬼殺隊の仕事に身が入らなくなっていた。

母さんは気丈に振る舞い「しっかりしなさい」と父さんを叱咤したけど、本当は不安で誰もいない時にひっそりと泣いていた。

杏寿郎は母さんと千寿郎の前では普通にしているが、母上が死ぬのは嫌だと夜な夜な私と父さんにすがり付いていた。


前世で暗殺者をやっていたとはいえ、大切な家族のそんな姿を見て知らない振りができるほど私は冷たくない。

こっそりと父さんを呼び、「もし私が母さんを助ける方法を知っているとして、一切事情を聞かずに協力してくれるか」と聞いた。

父さんは即答で「危険がなく瑠火が助かるのなら、俺は何でもする」と答えた。

父さんは本当に一切事情を聞かずに協力してくれた。だから私はその信頼に答えるべく薬を作った。

薬を飲んだ母さんは、みるみるうちに元気になった。母さんも何となく誰が薬を用意したのか気づいていたみたいだけど、何も言わなかった。




ちなみにその後匿名で医者に薬の配合と効用を送ったところ、その薬が広まってその病で死ぬ人はほとんどいなくなったらしい。

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