【オリジナル】アースラルジュ８ (ページ31)

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第３６３話　鉄の箱ページ31

世界がつながったことで生み出された
新たな公共物が存在する
鉄の箱で作られたタイヤの付いた物
実はこれは古い文献に載っていた

あ「ライナーさん、何か見つけたって何を…」

ライナー「これです、新しい公共物として
再現できないかと思って」

あ「鉄の箱の乗り物、これを電車って言うんですね…」

ライナー「電気で動かすもの
電気の消費はすごいと思うが
電気じゃなくてもエネルギーとなる物はあるはず
走らせるためには決まったところに
これを走らせるレールが必要となる」

あ「なるほど、でも、レールを先に引く必要がありますね」

ライナー「いや、その必要はない
電車が通るときにレールを出現させる
こういう技術ができる奴がユーバにはもちろん
ほかの国にたくさんいる、可能である」

あ「通るときにレールを…？」

ライナー「レールが引いた後は後ろの方でレールを戻す
そうして元の道路に戻る」

あ「そんなこと…本当にできるんですか…？」

ライナー「アスラルの化学と技術にできないことはないさ」

こうして新たな公共物が誕生したのだった
この電車を使って東に向かう…
それぞれ止まる所に名前が付けられた
東の大きな街から外れの方
うす暗い森の中を通っているときに
ユティがここの森だと声をかけてきた

あ「…ここ？」

ユティ「あぁ、力がこの森の奥をさしている」

あ「…薄暗い、本当にここに居るの？」

ユティの案内されるままに行くと
洞窟の前まで来た
自然と上り坂だった気がする…
ユティは影から出てきて洞窟の中をフワフワと浮いて行く
白いワンピース姿が洞窟の中では輝いて見える
一本道の洞窟を抜けていくと
少し明るい場所へと出てきた…

あ「…村だ、登ってきたと思っていたけど
やっぱり丘だ」

ユティ「ここから反応が出てるな
間違いない、ここがあいつのアジトだな」

あ「でも、ユティ、もう夜だ」

ユティ「あぁ、それのおかげなのか
村の中少々祭りの気配がする」

あ「…確かに騒がしいね、効果が解けた時雨が
暴れてるって考えるのが早いかも」

ユティ「だが、ここまでくるのに日は暮れたし明けた
それまで解けなかったんだな？」

あ「…そういえば…」

じゃあ、シノが言ってたことは違うのか…
夜が来ても解けることがない
ここまでくるか、かけた本人を叩くかか