第320話 雷獣 ページ36
呉羽「あれは…」
シノ「まさか…! 白虎!?
嘘嘘! なんで四神のうち三匹はここにいるの!」
白虎はうなりを上げると上へと消えていった
それにしても、フレイが壊された…
シノ「白虎は雷を使う雷獣って聞いたことある
あぁ、フレイが…」
?「大丈夫かー! 呉羽」
呉羽「時雨! こっちは…」
時雨「…チッ、悪い
青龍と白虎、どっか行っちまった」
呉羽の前に時雨が来ると
今度は時雨が玄武と向き合うと
刀に雪碧と魔力を合わせて構えた
時雨「玄武、今度は俺が相手だ」
呉羽「任せました! A!
大丈夫ですか!」
あ「…ったぁ…だいぶ効いた…」
時雨「無事ならそこにいろよー
こいつは俺がもらうわ」
あ「勝手にどうぞ」
雨龍と管狐、二つの刀を玄武に向かって振り回す
最初は受け身を続けていたが
徐々に振り回すスピードが上がってきて
耐え切れなくなったのか
あっという間に防御が間に合わずに攻撃を受け続けた
それを去って行ったはずの白虎が
建物の屋上から眺めていた
危機感を感じたのか
そこから去ろうと背を向けた
あ「…っ…!」
呉羽「! A!?
どこに行くんですか!」
時雨「あいつ、上に白虎がいた
それを追いかけたんだろ」
呉羽「え、戻ってきてたんですか…
あの怪我で行ってしまって…」
時雨「大丈夫だろ
自分の体のことくらいわかってるさ
…多分な」
Aはタワーの近くに来ていた
白虎はタワーの中に入っていくので追いかける
カーペットの上を走る白虎に
Aは弓に変えては狙いをすまして矢を放つ
が、それは避けられる
走るのを止めようと咄嗟にカーペット自体を
引っ張り上げた!
あ「よし、止まったね…
四神、雷獣の白虎か…
雲隠れしてたんじゃなくて?」
白虎「ガァァァ!!
我は呼ばれたからには手を貸さねばならん
だから、邪魔をするな!」
雷を当たり落としては
帯電させる
足元に電気が走り、ビリビリする…
義足である足には電気は効かない
このままじゃ触れたところで
電気に当たるだけだ
なんとかして方法を考えなくては…
あ「どーするかね…」
?「Aさん!」
あ「! 犬塚ちゃん!?
どうしてここに」
犬塚「Aさんがここに入ってくのが見えて…
それに同じ匂いがしたので来てみれば
ここは、私の出番ではないかと思って!」
あ「え?」
犬塚「教えていませんでしたか?
私は種族持ちです
種族、雷犬…この身は雷そのものです!」
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