【オリジナル】アースラルジュ１０ (ページ43)

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第４６８話　ヴェルジネページ43

私は、すかさず走り出すとザオムの肩を掴んで
後ろへと放り投げた
乱暴だったけど、洗脳でもされてるのだろう

ステラ「ザオム…！
A、ありがとう！」

あ「いえいえ、早く目を覚まさせてあげてよ
貴方、ヴェルジネでしょ
双子があんたのことを言っていた」

ヴェルジネ「…彼らは私が好き…
私は…彼らを好き…？」

彼女がつぶやく言葉は可笑しなことばかりだ
さっきから好きだの、嫌いだの…
私が話したことに答えようともしなかった

ヴェルジネ「…好きじゃない
彼らは…私が探してる人じゃない……！」

ヴェルジネに集まっていた男たちはヴェルジネにはじかれると
後ろへと飛ばされた
そこで彼らの洗脳は解ける
ホークもナユタもトロイも自分が何をしていたのか
分かっていない様子だった

ナユタ「なんだ…今の…？」

ホーク「…っ、まだ頭が…なにをしてた…」

あ「よかった…貴方何がしたいの…！」

ヴェルジネ「…愛しい人…探してる人…
貴方は…見つけてくれる…？」

あ「…それは貴方が好きな人を探しているの？
それとも、愛に飢えているだけ…？」

ヴェル「愛……私はただ…」

読めない人だ…
私にはそう思っている人は“いた”
でも人間の私にはそんな人はいない
出来るかもしれないけど…

ヴェルジネの周りが白い百合の花びらが舞う…

ヴェル「…私はほかの奴らとは違う…
ただ…添い遂げるものを見つけたいだけ…」

舞い上がった百合はヴェルジネを囲んでいく…
そして、ヴェルジネの姿が徐々に消えていく
え…？消えるの？

あ「…貴方…王の器を取りに来たんじゃ…」

ヴェル「…言ったでしょ…私は奴らと違うわ…
王の器なんていらない
私は…世界を変えようなんて考えてないわ」

そういう思想を持っていても
彼らは…彼女を置いているのだろうか…
最後に彼女は私を見て

ヴェル「…詳しくは言えないけど…
…大規模にユーバが襲われるわ」

ナユタ「！あの双子も言っていた…」

あ「え…？」

琥珀「ユーバが…！？」

ホーク「それはいつだ…！」

ヴェル「…これ以上言えば…私が消されてしまうわ…」

ヴェルジネはそう言い残して
姿を消した…
ユーバが大規模に襲われる…？
そんなこと…そんな大胆なことを彼らはやろうと…？
世界を変えるための犠牲者…

あ「…いつ…一体いつに行われるの…
ユーバへの大規模な襲撃って…！」