【オリジナル】アースラルジュ１０ (ページ29)

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第十章　第４５４話　狐族編ページ29

秋の風吹く頃、ユーバに流れる大きな川に沿うように
紅葉の木が並んでいる
ポロリと落ちた紅葉は川の流れと一緒に流れていく
その流れていく葉っぱを手に取る

あ「…綺麗に咲くんだね…ここ
紅葉も綺麗だし」

琥珀「A、冥界ってどんなところだった？
やっぱり前といったような感じだった？」

あ「ううん、前とは雰囲気も違ったよ
なんだか、妖怪たちが住む場所と人間が住む場所
分かれているみたいよ

…あれ、ホークじゃない？」

川の向こう側の通路をホークが歩いていく…
その方向は私たちのギルドがある方向だった
ブレジレスはここから左に曲がるのだが…

あ「何か用事かもしれないね…戻ろうか」

琥珀「おっけー！」

急いでギルドに戻ると
戻ってきた私を見て、ホークが
あんたに話があるんだ、座ってくれと呼んできた
何の話かと思い、席に座る
椅子の背もたれの所に手を置いたのはナユタだった

あ「ナユタ…」

ナユタ「俺もホークに呼ばれたんだよ
それで話って？」

ホーク「前に狐族について話しただろ
地に堕ちたと…」

あ「そのことなんだけど…」

ホーク「…？」

？「私はこの通りここにいるぞ」

ユティが影から出てきてふわふわと空に浮かぶと
ホークとナユタの顔が一変した
そして、驚きの声を上げた…

あ「…ホークはとにかく、何故ナユタも…？」

ナユタ「いや、俺も知らなかったんだけど！」

あ「あぁ…なんかごめん…？」

ホーク「…ユティ…様
地に堕ちた…のでは」

ユティ「堕ちたも何も最初から心変わりなどしてない
奴らについて行き、行動をうかがっていただけだ
まぁそう知らされるのも無理はないな、謝ろう
さて、お前は狐族のようだが…都を出た者か？」

ホーク「まぁ…そんなところです…
…なら話はしやすい
今、狐族の都、ルナートで
都の王を決めている…
それが最近死者も出てる…普通じゃない」

あ「それで私たちに？」

ホーク「俺たちのギルドじゃできないからな
かといって一人で止めるのは無理だろう
そう判断したからだ
それに、ナユタお前は間違いなく乗ってくると思っていた」

ナユタ「よくわかってんな、もちろん俺も協力する！
狐族が好きで埋め込ませてもらったしな…」

ホーク「都で王になる候補が二人いる
白狐のステラさんと黒狐のザオムさんだ」

シノ「ちょ…その話可笑しくない？
狐族の都の王が亡くなってから半年は経つんだよ？
なんで今更…？」