【オリジナル】アースラルジュ１０ (ページ19)

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第４４４話　好きならページ19

十八「うぉぉ…！！」

十八は一生懸命に鎌を振り回す
ヤヨイもカーストで切ってはじいていく
これじゃきりがない…！

ウル「私はまけないわ
レーヴェ様が王の器を手に入れて戻ってきたら
ようやくあの方の願いが叶うんだから…！
邪魔なんかさせない！」

ヤヨイ「…っ！恋ってほんと罪だなぁ…
だけどさ、それじゃあ俺たちは納得できない！
お前たちはそれでいいかもしれないけど
俺らは！魂たちも関係のない人たちを
巻き込むのは嫌なんだよ！！」

ヤヨイはカーストを地面にたたきつけると
炎と氷が入り混じって床からあふれ出す
ウルは驚いて一歩退いた

ウル「…そんなに邪魔をしたいわけ…
私はただあの方に尽くしたいだけなのに！！」

ヤヨイ「じゃあなんで、君だけ別行動してる！」

ウル「そっそれは…」

――ウル、お前は別で動け――

――どうしてですか！私がいたほうがレーヴェ様も！――

――俺の邪魔なんだよ、お前は
いいか、ほかに邪魔が入らねぇようにしてろ
それが俺のためだ――

ウル「…っ…！」

動きが鈍くなった
鎌を振り下ろすスピードが遅くなってきた
ヤヨイは鎌を止めた

ウル「鎌が…！｝

ヤヨイ「凍れ！！」

ブルーカーストは当てた部分が氷と化す
鎌は地面に突き刺さるとそのまま氷の塊になった
これでウルは鎌を使えない
そこへ、奥で控えていた十八が前へ出てくると
ウルに向かって鎌の持ち手を腹に当てたのだった

ウル「っ…レーヴェ…様…
私は…私は…」

ヤヨイ「…終わった」

十八「この廊下狭いんだよなぁ
…愛ってのは辛いな
愛する人のためにここまでするのか…」

ヤヨイ「…ここまでしたくなるんだよ
好きならなおさらじゃん？
好きな人に尽くしたくなるし、力になりたい
それがもし自分のことを何とも思ってなくても…」

？「…ウル」

十八「！イセン…お前動いて平気なのかよ」

イセン「私は平気よ…
ウル…彼岸族としての仕事を捨てて
好きな人と共に行った…
でもだめ…それは
貴方たち二人が幸せになるわけじゃないんだから…」

ヤヨイ「…ウルはここに寝かせておくよ
俺は二人の所に行かなきゃ」

十八「俺も行く、地獄の釜が開いて
そこから死者の奴らが出てきてるんだ
大混乱してる」

イセン「なんですって！
それはいけないわ、今すぐ閉じなければ…！」

十八「お前は休んでなよ、イセン」

イセン「いいえ！もう休んでるわけにいかないわ」