姫と貴人の恋物語

５　　霜菖院家 ページ6

私の強さのお披露目会みたいなのが終わり、今は霜菖院家に向かっている。

仕事の話などは聞いていないので、今のところは大丈夫だと思う。


楓「着きましたね。」

なげきの台から歩いて数分、霜菖院家に到着。

この家は島の丘のようなところにある。

陰陽連やなげきの台から遠いわけではないけれど、慣れないと行き帰りが大変。

楓(何年振りでしょうか。ここに帰ってきたのは。)

私は産まれたのは島だけれど、お母様が亡くなってからは本土で育ってきた。

なので久しぶりに帰ってきた。

霜菖院家は和風なつくりになっている。そこは変わっていない。


楓「・・・只今、帰りました・・・」

そんなことを言いながら玄関のドアを開けると、

　 「「「お帰りなさいませ。楓様‼」」」

家の人たちが玄関近くの廊下で、並んで歓迎してくれた。

ちょっと、いや、結構びっくりした。

楓「恥ずかしいですよ。そこまでしなくても・・・」

すると、

？「お帰りなさいませ。楓様」

集まっていた家の人たちの中から、1人の女性が私の前に現れた。

楓「お久しぶりです。蓮花さん。元気そうで良かったです。」

現れた女性は、糸水蓮花さん。昔、お母様の側近をやっていて、幼い私の教育係をしていた。

蓮花「お久しぶりです。楓様。今回、霜菖院家当主になられたこと、おめでとうございます。」

楓「いえ、今回当主になれたのは、この家の都合ですから。」

少し苦笑いをする。これも事実だから。

蓮「そんなことございません。楓様の実力は確かなものです。

さあ、こちらへどうぞ。今夜は楓様をお祝いしますよ。」

微笑みながら蓮花さんは案内してくれる。

遠慮はするものの、傘下の人たちが楽しそうに準備をするので断れなくなってしまった。


同日・夜

楓「ふう〜。たくさん食べましたね。」

私が帰ってきた事と当主になった事を蓮花さんや傘下の人たちは心からお祝いしてくれた。

おすすめされた色々な料理を口にした結果、食べすぎた。全部おいしかったですが。

すると、

蓮「楓様、失礼します。」

蓮花さんが部屋に入ってきた。

楓「どうしました？」

蓮「明日の午前11時から御幣島家との任務が入りました。行くのは楓様だけですが。」

楓「・・・有馬様からですよね？了解しました。ありがとうございます。」

そういうと蓮花さんは部屋を出て行った。


全く… いきなり任務を入れないでください。有馬様…

６　　任務→←４　　禍野

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