大嫌いって言わないで３ (ページ34)

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比与太｢Aちゃん？｣

｢うん？おっ！ローズマリー！｣

緑に囲まれた中庭

小さな花壇には可愛らしいハーブが育っていました。

比与太｢この家の2階に俺の部屋があるんだけど、いってみない？｣

比与太は二人きりになりたくて、Aさんを自分の部屋へと誘います。

今は一人暮らしの比与太ですが、大学卒業までこの家で暮らしていました。

今はもう必要の無いものは全て片付いている部屋ですが

卒アルなどは、クローゼットに収納されたままです。

｢2階に？｣

比与太｢うん。家の中も案内するから｣

｢えぇっ！うんうん！お家の中見たい！｣

比与太｢行こうっ！｣

平原ルミの豪華な家の中はどうなっているのか？

インテリアなどずっと気になっていたAさんは

嬉しそうに比与太の後をついていきました。

比与太｢母さーん！家の中Aちゃんに案内してくるね｣

母｢あぁ！良いわよ～♪ごゆっくり～｣

｢拝見しますっ！｣

わくわくしているのが分かりやすいほど感じ取れるAさんを見送り

母は横の風太に言いました。

母｢風太？着替えたら？｣

風太｢えっ・・・あ、うん。分かった｣

母の言葉に、風太は立ち上がると

2階の自分の部屋へと戻っていきました。

一方Aさんたちは？

比与太｢ここバスルーム｣

｢わおっ！広っ！｣

比与太｢二人でも余裕だよ？ここのバスルーム｣

｢へぇ～｣

比与太｢2階行く？｣

｢うんっ｣

二人は2階に上がると、比与太の案内で比与太の部屋へ向かいました。

比与太｢ここ、俺の部屋｣

｢へぇ～！何にもないねぇ～｣

比与太｢家出るとき片付けたからね。アルバムとかはクローゼットに仕舞ってあるけど｣

｢アルバム？比与太は昔からチャラかったのか？｣

比与太｢えっ！昔は可愛い男の子だったよ？｣

｢いつからチャラいんだ？｣

比与太｢あはは・・・さてぇ～？いつからだろぉ～？二十歳超えてからじゃな～い？あはは｣

｢ルミさん言ってたじゃん！学生の時も女はべらかしてたって｣

比与太｢ぅぐ！・・・｣

｢あー！見たい見たい(笑)はべらかし王子の高校時代～｣←完全に遊んでる。

比与太｢平原ルミめぇー！！｣

というわけで、クローゼットの中に仕舞われていたはべらかし王子の高校時代のアルバムが

数年ぶりに引っ張り出されました。

比与太｢・・・本当に見るの？｣

｢見ちゃダメなの？｣

お目々パチパチ攻撃でお願いすると

比与太は魂がどこかへ飛んでいきました。