大嫌いって言わないで３

・・・２ ページ29

母｢バンザーイ！｣
比与太｢バンザーイ！｣


喜びを表現し続けているアホ比与太に

Aさんは声をかけました。


｢比与太｣

比与太｢バンザッ・・・えっ？なに？Aちゃん」


直ぐにバンザイをやめてこちらに振り向いた比与太


｢弟さんて、あちらの方？｣


Aさんが手のひらをさしだしてそう比与太に聞くと

比与太はきゅっと首を回して後ろを向きました。


比与太｢はっ！風太！居たのかお前っ！｣


弟に気付いた比与太

母もそれに気付きます。


母｢あら風太。おはよ〜。早いのねぇ、今日は｣


何もないかのように普通に交わされる会話

弟は裸足のままペタペタとお母さんの方へと近付きます。


風太｢朝からうるさいから目が覚めた｣

母｢あらあら！ごめんなさい(笑)｣

風太｢この人は？｣

｢あ、どうも。Aと申します。｣


さっきより近くなった弟の風太をまじまじと見つめ、また挨拶をしたAさん

もっさりした髪の毛を見て、トイプードルを思い浮かべていました。


風太｢初めまして。風太と申します｣


風太も自己紹介をし、Aさんにペコリとお辞儀をしました。


母｢Aさんはね、比与太の彼女なの♪｣


お母さんのざっくりとした紹介に、風太は言いました。


風太｢あの二股で結婚した人、離婚したの？｣

比与太｢ブゥーーーーーッ！｣←驚きのあまり吹いた。

母｢あはは(笑)それ何年前の話しよ〜！あはは(笑)｣

｢あはは・・・｣


笑うしかないAさん


隣で真っ赤になり怒っている比与太は弟に言いました。


比与太｢失礼な事言うんじゃねぇ！

大体なんだよ！初対面の人にそんなこと言うなんてよっ！｣


珍しく怒っている比与太を見て、Aさんは少し面白くなってきました。

比与太のこんな姿を見るのは初めてだからです。


風太｢違うの？あ。すいません。変なこと言っちゃって｣


なんだか浮き世離れした風太にも面白さを感じているAさん


｢ククク(笑)｣


笑っているAさんを見て、平原ファミリーはきょとん顔。


｢なんですか！このファミリー(笑)ククク！

フフフ。。。あはは！｣


お腹を押さえて笑うAさんを、デレデレしながら見つめている人が居ます。


比与太｢俺の彼女……可愛すぎる♪｣


そして


風太｢っ・・・｣


それは１人だけでは無いようです。


母｢じゃあ皆で朝ご飯にしましょうか！
Aさんこっちこっち！
いつもより品数多くつくちゃった〜♪｣

｢はーい！わぁ〜♪｣


つづく。

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