大嫌いって言わないで３ (ページ24)

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車でびゅーん！と自宅に帰ってきた比与太は

Aさんをいつものように家に上げると

直ぐにゲームのスタンバイを始めました。

Aさんはそんな比与太を視界の端に見ながら

改めてこの部屋を見渡しています。

きちんと片付いた部屋

キレイに使っている水回りや、オーディオの周りも綺麗に揃えられています。

比与太はこう見えて神経質で、こだわりが強いのだろうと感じていました。

女関係にだらしがないのが唯一の弱点で

他は自分よりきちんとした生活を送っている。

比与太と恋人になったのならば、この性格の違いが

果たしてどうなっていくのだろうか。

そんなことをひとりでぼんやりと考えていました。

比与太｢Aちゃん！良いよ～｣

｢あ、うん｣

準備が整った比与太にコントローラーを渡され

いつものようにスタートしたAさん

｢おっとっと！｣

比与太｢あははっ(笑)頑張って！｣

ゲームに集中しているようで

頭の片隅では比与太とのこれからをずっと考えていました。

そして、キリの良いところでゲームを中断し

水分補給にと、ソファで飲み物を飲み始めた比与太とAさん

｢なんか疲れた・・・ﾊｧ…ﾊｧ……｣

比与太｢ははっ(笑)大丈夫？ゆっくり休んで｣

｢ふぅ～｣

ソファに体を預けるAさんは、瞼をゆっくりと閉じました

それを見ていた比与太は、こんなふうに気を許してくれるようにまでになったAさんに

もっと心を奪われていくのでした。

比与太｢Aちゃん？｣

｢ん？｣

比与太の呼びかけに目を開けたAさん

頭を起こして比与太に顔を向けると、比与太もAさんの方へと顔を向けました。

比与太｢さっき・・・ありがと｣

｢ん｣

比与太｢あと、今も｣

｢ん？｣

比与太｢今日もうちに来てくれて、凄く嬉しい。

まだまだバイバイしたくなかったから。｣

｢んー。｣

比与太｢まだダメ？｣

｢なにが？｣

比与太｢俺｣

｢ん？｣

比与太｢・・キスしたい｣

｢ダメだろ｣

比与太｢じゃあ・・・抱きしめたい｣

｢ヤダ｣

比与太｢・・・好きだよ｣

｢……。｣

比与太｢Aちゃんの彼氏になりたい｣

｢比与太｣

比与太｢うん？｣

｢付き合ってみるか？｣

比与太｢うん。・・・・・っえ！？｣

｢私と、付き合ってみるか？｣

比与太｢えええええええええっっっっっっ！？！？ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ……｣

あまりの突然のことに、比与太は泡を吹いて倒れてしまいました。
↑
どんだけ。