大嫌いって言わないで３ (ページ16)

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｢あっはっはっはっはっ！｣パチパチッ！！

手を叩きながら大笑いしているAさん

まるでゴリラのよう。←失礼。

それを見た比与太

こんなにも無防備に笑い転げているAさんを見るのも初めてで

自分にAさんの方から寄ってきてくれたことも初めて。

さっき首に掛かった、一瞬だけのAさんの重みと温もりを思い出し

胸がキュン！と音をたてました。

比与太｢Aちゃん・・・｣

｢あっはっはっはっはっはっ！なんだよこれっ！

あっはっはっはっはっはっはっ！｣

比与太｢・・っふ。あははっ！｣

笑うAさんを見て、比与太もまた笑いました。

2人の距離、少し縮まりましたかね？

ご飯を食べ終え、今夜もまた車で送ってくれる比与太

いつもならばAさんを送り届けるのが寂しくて仕方が無い比与太ですが

今夜はAさんのとびっきりの笑顔を見られたことと

明日のデートの約束があるため、胸の中はホクホクです。

比与太｢明日はAちゃんのマンションに車で迎えに来るね！｣

｢え？車で行くの？なんで？｣

比与太｢ん～……。食料の買い出しもしたいから｣

｢ふぅ～ん｣

本当のところは、電車でバッタリクラブ通いの時の知り合いに見つかった前回の教訓を踏まえ

もうあんな大惨事にならないために車にしたのでした。

比与太｢あ、そうだ！

うちの母、またAちゃんに会いたいって昨日電話来て｣

｢ルミさんが？｣

比与太｢うん。うち、男兄弟だから女の子が来てくれると嬉しいらしいんだよね

女の子がいたら一緒に買い物するのが夢だったんだって｣

｢そうなんだぁ｣

比与太｢だから、Aちゃんと仲良くなりたいみたい｣

｢弟さんは？彼女居ないの？｣

比与太｢あいつ真面目だから。洋服も興味なくて、髪型とかもいつもボサボサで

全然モテないの｣

｢えっ！？比与太の弟なのに！？

女好きで遊び回ってる比与太がお兄ちゃんなのに！？｣

比与太｢ウグッ・・・｣

｢学生の頃から女の子が侍らせ捲ってたお兄ちゃんの実の弟なのにっ！？｣

比与太｢グッ・・・Aちゃん・・それ以上は・・もうっ・・・｣←瀕死。

あらあら。
比与太の弟の新情報ですね！

ダサオ君の真面目君みたいですね。

でも、Aさん？会ってみたいでしょ？

｢ねぇ！比与太！｣

比与太｢えっ？｣

｢今度ルミさんに会うとき、弟も連れて来てよ！｣

比与太｢……え。なんで？｣

｢会ってみたいもんっ！比与太の弟にﾌﾌ。｣

企み顔。