大嫌いって言わないで３ (ページ14)

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お鍋を囲みながら編１ページ14

比与太｢Aちゃーん！お疲れ様ぁーっ！｣

まるでブンブンと尻尾を振る犬のように

会社のエントランスから出てくるAさんに手を振る比与太

明日は楽しい楽しい映画デートなので

比与太も気合いが入っています。

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢おっ！今日もいるじゃん！噂の彼が♪｣

｢どこで噂になってるっていうんだ？教えろ｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢じゃあな～ぁ！魔性の女～♪｣

｢なんだよそれ。……言い逃げかよ｣

Aさんを残し、さっさと帰っていったｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅさん

今日は彼の家にお泊まりなんだそうですよ。

比与太｢Aちゃん！お疲れさまっ！

今日の夕ご飯はお鍋だよ！｣

｢鍋かぁ～。何鍋？｣

比与太｢えっとねぇ～♪｣

ルンルン気分な比与太といつも通りのAさんは

今日も一緒に比与太の部屋へと向かいます。

今日も今日とて、キッチンで比与太の料理を手伝いながら見学し

出来上がりを2人で食べる。

比与太のヘルシーな献立は、確実にAさんの体重を変化させています。

比与太｢明日は久し振りの外食だね！｣

｢あ、そっか。映画か・・・ﾓｸﾞﾓｸﾞ｣

比与太｢何食べようか？？｣

｢ん～そうだなぁ～・・・お寿司とか？｣

比与太｢えっ！？Aちゃんから『肉』って言うワードが出てこないなんてっ！｣

｢ダイエット中なので。ﾓｸﾞﾓｸﾞ・・・｣

比与太｢じゃあ美味しいお寿司屋さんに行こうかぁ♪｣

｢回ってるお寿司屋さん？ﾓｸﾞﾓｸﾞ｣

比与太｢ううん。回ってないお寿司屋さん｣

｢えぇ～・・・回ってるところが良いなぁ～ﾓｸﾞﾓｸﾞ｣

比与太｢・・・そうなの？Aちゃん、回ってるとかろが良いの？｣

｢うん。好きなの、回転寿司・・ﾓｸﾞﾓｸﾞ｣

比与太｢新発見っ！！！｣

あなたのまた違う情報が分かって、とても嬉しそうな比与太

自分のスマホになにやら入力しています。

比与太｢えっと・・・｣

｢何してんの？｣

比与太｢Aちゃんメモの更新｣

｢あんだ？それ・・ﾓｸﾞﾓｸﾞ｣

比与太｢Aちゃんは回転寿司好きっと・・｣

｢・・・それ、何書いてあんの？｣

比与太｢えっ・・・｣

比与太のリアクションに、イヤな予感しかしないAさん

何が書いてあるのか、読みたい衝動にかられます。

｢見せなさいよ｣

比与太｢・・・ヤダ｣

比与太が、持っていたスマホを隠すように胸に抱えると

Aさんは箸をテーブルに置きました。

｢見せなさい｣

比与太｢ヤダッ！プゥ！｣

比与太は頬を膨らませてそれを全面的に拒否しました