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ショックでその場にしゃがみ込んだ私は
涙が出ることも無く
数分したら
立ち上がってこう言った
『こちらこそごめんなさい
私、お部屋間違えてたみたいです笑
じゃあ、私戻ります』
綺麗な愛想笑い
震える言葉
見苦しい言い訳
滑稽だ
何もかも
フラフラとした足元で階段を歩いていたら
後ろからやけに大きい足音がした
「Aちゃん!!!待って!!!」
やめて
呼び止めないで
もうこんなに惨めな思いしたくないの
「Aちゃんってば!!」
手首を掴んだテヒョンさんは
はぁはぁと息を切らしていて
少し申し訳ない気持ちになる
『メンバーの皆さんによろしくお願いします
もう私…
皆さんと何の関係も無くなっちゃったけど笑
手、離してください』
「待って、話をしよう…ね?」
『話すことなんてありません
ジミンのあの現状が全てです。
それ以上でもそれ以下でもありません。
そんな事より
こんな所誰かに撮られたら大問題ですよ』
「そんな事って……」
『……』
「……強がんないでよ」
テヒョンさんの声が優しくて
ジミンが倒れてから
ジミンで一杯だった頭の中が
少しだけ軽くなった
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作者名:水野 | 作成日時:2021年4月30日 22時