いやだ。【JM】 (ページ13)

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◆ ページ13

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今私は治らない病気の為

入院しています

なぜこのような事になってしまったのか
自分ではよく覚えてません

でもある時ふと頭によぎる人がひとりいます

笑顔が可愛くて

私に微笑んでは｢愛してる｣と言ってくれます

そんな入院生活が続いていたある日

片手に花束を持ち病室を尋ねて来た人がいました

ふわっと金色に染まった髪をなびかせて

私の病室に足を止めたのです

その人の雰囲気や温度は

どこか懐かしくて

私もつい見とれてしまいました

私を目に入れたその人は

どこか悲しそうな顔で

｢A…｣

と私の名前を呼びました

どうして私の名前を知っているのか

私は不思議でたまりませんでした

『……どうして私の名前を？』

そう聞けばその人はくしゃっと顔を歪めて

目の辺りを擦りました

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｢俺が忘れたから怒ってそんな事するの？｣

『…へ？』

｢AはAなんだよ

世界で1人しかいない俺の彼女なんだよ｣

この人は誰に話しているのだろう

まるで私ではない
誰かに向かって話しているようだ

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｢………あ、もしかしてお部屋間違えましたか？｣

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