シャムロック (ページ1)

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雨と毛布ページ1

雨が降っている

きっかけなんか忘れてしまったけど、些細なことで言い争って只今相葉さんと冷戦中。
恋人関係でのあの人はとっても大人で、
喧嘩なんて滅多に無いことなのに、今日はお互い口を利けなくなってしまっていた。

口は利かず仕舞いなのに、リビングで背中合わせに寄り添っている俺たちはなんだかんだ一生離れられない二人なのだろうと思うと可笑しくて笑みが浮かんでしまう。

きっと相葉さんも俺と同じように喧嘩の理由なんてとっくに忘れていて、喧嘩後、最初の一言を探している。

今日は相葉さんも俺も1日オフだ。
まだ昼前の心地よい時間。

この状況をもう少し楽しむのも良いなと思ってしまった俺は、すくっと立ち上がり寝室へ足を向ける。

相葉さんの視線を足元に感じながらも振り返らず寝室へ入り、扉を少し閉める。
完全に閉めないのは、相葉さんと同じ空間にいる事を感じていたいから。
常にそんな事を思いながらも、口では素直じゃない自分は可愛げが無いよなと自覚している。