守るもの (ページ4)

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EP4 ページ4

もうすぐヨナの16歳の誕生日だ。
何日も前から、祝い客で城は賑やかになっていた。

『ヨナ、もうすぐ誕生日だな』

ヨ「姉様！！どう、変じゃない？髪がどうしてもまとまらなくて」

今日のヨナは香を焚きしめ化粧も施し、とびきりめかし込んでいた。

イ「変じゃないとも。ヨナの美しさはどんな宝石もかなわないさ」

『父上の仰る通り、とても美しいよ』

ヨ「どうして私だけ癖っ毛なのかしら。亡くなられた母上や姉様はサラサラの黒髪なのに」

ヨナは赤い髪をときながら文句を言っていた

イ「そんなことないだろう？ハク」

ハ「あえて申し上げるなら、頭が変ですね」

ヨ「おだまり下僕」

『ははっ、ハクはいつも面白いことを言うな』

ヨ「父上！姉様も笑ってないでこいつ何とかして！従者のくせに態度デカすぎ！」

イ「まぁまぁ、ハクはお前達の幼馴染だろう？」

ハ「いいんですか？可愛くしとかなくて、お着きになったみたいですよスウォン様」

ヨ「それを早く言いなさい！」

そう言ってものすごいスピードで部屋を出ていくヨナ。

ハクもそれに付き添うように出て行った

イ「スウォン？なぜスウォンが関係あるのだ？」

『…察してやってくださいよ父上、乙女心ですよ乙女心』

本当にぽや～っとしてるな、我が父上は

イ「…スウォンはいかん！他のものならいざ知らず、スウォンだけは絶対にダメだ！」

『？？父上？』

そう言うとイルは部屋から出て、ヨナ達の向かった方へ歩いて行った。

温厚な父上が怒った？？
なぜスウォンがダメなのだ？
血縁で血が近すぎるとか…いや、王家では親族同士の結婚などザラにある。
他に理由があるのか？

もしやまた、神や神話の類だろうか…
そう思うと私も、これまでの父上の言動に腹が立ってきた。

『目に見えぬ存在などに縋るから、この国は良くならんのではないのかっ！』

　

イル王の考えと、それに伴わない現状とのギャップに、Aは強い憤りを感じていた。