守るもの (ページ16)

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EP16 ページ16

その頃、時を同じくして阿波にいたヨナ達は
ユン、白龍、青龍、緑龍らと共に
偶然にもスウォンらと同じ事件を追っていた

緑「ヨナちゃんかわいい！」

ヨ「がんばるわ！」

「いいぞボウズ！そのままクムジの愛人になってこい！」

ユ「当然、正妻にだって勝つよ」

クムジの人身売買計画を知り、阿波の海賊たちと協力し計画を阻止するため、準備をしていた。
ヨナとユンがクムジの船に潜入し、船から花火を上げ仲間に知らせ一気に叩く作戦だ。

ヨ「ユン、火薬は？」

ユ「帯の中に仕込んでる
針金の先に火薬を括りつけてる
小さくても高く飛ぶ特製花火」

この作戦がうまくいけば、阿波の民を救える…

城にいる頃の私は、何も知らない愚かな姫だった

外の世界に出て嫌というほど実感する

もしかするとスウォンは、国の状況をわかっていたからあんなことを…

ならば、あれはこの国にとって正しいことだったのではないのか？

と、何度も頭をよぎる

でもそれは

父上を殺すこと以外に道はなかったの？

そして…スウォンの妻となった姉様

なぜ？

あの男のしたことを忘れてしまったの？

父上の仇と共に生きるというの？

そんなドロドロした感情が湧き上がる自分が気持ち悪い

あの時、話も聞かずに振り払ってしまった姉様の手

わからないからと逃げてしまった

そして知ってしまったこの国の危うさ、民の不安

高華国の姫として

これを見て見ぬ振りなどできない！！！

船長「じゃあ、あとは手筈通りに」

ヨ「はい
では、行ってくる…」

白「もっと長い袖の服はないのか！？」

「無理だよ兄ちゃん〜その手隠すのは〜」

そこには女装？した白龍ことキジャが
大きな龍の腕を隠せる服を探して立っていた

ヨ「キジャ、ダメよ
面白いけど」

白「くっこの腕がもう少し小さければ…っ」

ヨ「そこは問題じゃないわ」

ハ「ユン」

ユ「雷獣、合図したら早く助けに来てよね」

ハ「…大丈夫か？」

ユ「なにが？」

そう言うユンの手は、小さく震えていた

ユ「…情けないと思う？
ヨナがあんなに気丈なのに、俺が震えてるなんて
でもね、だからこそ俺はいいんだ
誰よりも慎重に
誰よりも生き汚くなれる

誇れる程にね

雷獣、大丈夫だよ

俺が行くからには
絶対にヨナは死なせない」

ハ「任せる」