反省2 ページ30
Red Side
トイレから戻ると、Aと大倉がハグしとって
その上からまたマルが抱きしめとる。
なにこれ。
ずっと楽屋におったであろうヤスに、
なんでこんなんなってんのって聞いたら。
「んー?仲直りしたんやて〜」
「仲直り?A許してへんかったん?」
「ちゃうちゃう、冗談でAの言うた甘やかしてってやつ。
あれ実践しとったつもりやってんけど結果的にただAを困らせてしもうた、ごめんってだけ(笑)」
なんやそれ、言うてまた三人に目を戻すと、
もうすっかりヘラヘラしとって。
まあ仲良くなったんならええか。
「A今日俺んちくる?ご飯作ったるで」
「ええ、まだ甘やかすん続けんの」
「俺は誘ってくれへんの……」
大倉がいじめる〜ってぶりっ子しながらこっちに来るマル。
「ほら!マルちゃんにはすばるくんがおるやん!」
「ちょ、俺を巻き込むんやめろ」
「……な!A、俺んちおいで?」
「な!ちゃうねん行かへんの!今日は先約あんねん!」
「誰と?A俺ら以外に友達おらんやん」
うわ、こいつめっちゃ失礼や。
まあほんまに俺ら以外友達おらへんけど。
「はああ?おるわ!友達一人増えてますー!」
「はああ?ほんなら言うてみろや!誰ですかー!」
子供みたいな言い合いで、どんどんAを挑発する大倉。
「ハルカですー!英会話のハルカですー!」
あ、あの優しい女の人か。ヨコがいつも世話してもろうとる……って考えを巡らせとったら。
「えっ!?嘘やん!!!」
「いやなんでお前が反応すんねん」
俺も行きたい!って言うヨコと亮。
「あ、ちゃうで、友達増えたってだけやで。
今日ご飯行くんは別の人やねん!」
Aがそう言うたら二人とも、そうなんや〜言うて各々の作業に戻る。
「……じゃあ誰と約束あるん?」
「え、っと!章ちゃん!!」
「え」
まさかのご指名で、ちょっと固まるヤス。
「…約束しとったん?」
「え、してへん、と思う……」
「なら二人で俺んち来たらええやん!」
「行かへん!章ちゃんとデートすんの!」
「許しません!そんなん兄ちゃん許しません!」
「同い年やん!許しなんていりません!」
ぱっとヤスの横に逃げて、べーって舌を出すA。
相変わらず困惑した様子のヤス。
そして絶望に満ちた顔の大倉。
「Aに捨てられた……」
……大袈裟すぎや。
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作者名:れい | 作成日時:2017年8月25日 1時