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それから何分経っただろうか。私は深呼吸をした。
『お話しします。田口さん母の殺された瞬間を』
「大丈夫かい？まだ休んでていいんだよ？」
「そうだよ。あんまり無理すんなって」
慎ちゃんが私の肩をさすった。
『いえ、、、早く伝えてしまいたいです。お願いします』
私は立ち上がり頭を下げた。
「わかりました。まずお母様の状況を」
『はい、、、まずは母は犯人に追いかけられてキッチンへ逃げ込みました。行き止まりになり犯人に、、、腹を三度刺されていました、、、』
ジェシーと慎ちゃんは顔を歪ませた。警察官ではない彼らにはキツい話だ。
「確かに当時の遺体の鑑識でお母様のお腹には3箇所刺されていたと記述がありますね」
山田さんはiPad片手に話した。
「なるほど。やはりAさんの記憶は間違いなさそうだね。犯人の顔は見たかな？」
『犯人、、、』
私は記憶を巻き戻した。
『犯人は黒いジャンバーでした。そして、黒いズボン。あの日雨が降っていたのでジャンバーが濡れているように見えました。ただ顔が、、、フードを被っていて、、、また、、、後姿でした、、、』
何故後姿ばかり。私は犯人を後ろからしか見ていなかったのか？
「いや、、、充分だよ。当時の服装が分かればまた手掛かりに繋がる」
『はい、、、すみません今日はこれで終わらせてください』
「うん。辛かったねありがとう。山田3人を駅前まで送ってあげて」
「はい！皆さんどうぞ」
私達は家を出た。山田さんに駅前に送っていただき、ジェシー、慎ちゃん、私は駅前のファミレスで少し話していた。田口さんは家に残って調査するようだ。
「Aちゃんお疲れ様。大丈夫、、、じゃないよな」
『大丈夫だよ、、、ジェシー。元々は私が見ていたはずの光景だから』
「それって本当にAの為になるかな？俺Aが辛そうに見えるよ？忘れていた方が楽なんじゃないの？」
「ちょ慎太郎、お前言い過ぎだよ」
ジェシーが慎ちゃんに掴み掛かろうとした。
『うん、、、慎ちゃんの言う通りだよ。辛いし怖い。でも知らなきゃいけないの私は』
「ごめん言い過ぎた。Aが前に進もうとしてんのに、、、」
『いいの！今日はありがとうね2人には感謝してる！』
「無理だけはしないで」
『うん、じゃあ帰るね！』
私はファミレスを出て2人と別れた。空は青空。私にはそれが辛かった
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こむぎこ(プロフ) - あいうさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです。是非最後までお楽しみ下さい！ (2021年9月6日 12時) (
レス) id: 7d1d2a645b (このIDを非表示/違反報告)
あいう - 続きめちゃくちゃ気になります！投稿楽しみにしています！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 4ed489a526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎこ | 作成日時：2021年8月17日 20時
