本とコーヒーと君 (ページ16)

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俺のポケットに入ってるiPhoneが振動していた。

「もしもし」

マネージャー「松村さん今どこいます？迎え行きますよ！」

マネージャーさんからだった。今日はラジオがあったんだ。

「今、〇〇駅付近にいるよ」

マネ「わかりました。それでは大体、、、30分後着くと思います」

「分かった〜」

『ほんとに芸能人なんですね！』

Aさんは俺の方を向きそう言った。

「まあ一応。今のはマネージャーさんです。俺そろそろ出ますね。長々居座ってすみません。なんか落ち着いちゃって」

『また、来て下さい！コーヒー淹れさせてください』

「楽しみにしてます！、、、じゃあまた。あっ良ければ今日23時30分からラジオやってるので聴いてみてください！眠かったらいいので！」

何宣伝してんだ俺！宣伝癖が付いちゃってる。職業病だ！もっと他あるだろ

『聴きます聴きます！しっかり起きます！ありがとうございました！』

彼女は軽く会釈し、手を振っていた。

　

俺も振り返した

まあ、すぐに距離を縮めるのも気持ち悪いよな。少しずつ少しずつ。振り向いてもらう様にしよう。

古書堂を出て、少し顔を俯かせて最寄り駅に向かった。