Puissance【 sn 】 (ページ30)

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「佐久間、オレンジジュース飲む？

今注ごうと思ってたんだけどさ、」

「いるー、ありがと」

佐久間との距離を近付ける糸口を見つけてから

1週間程経った頃だった。

リビングのテレビで

アニメ特集をしているバラエティ番組を

観ていた佐久間。

丁度この間一緒に観始めたアニメも

特集されるらしく、

佐久間に一緒に観るように誘われていたから

リビングのイスに座る佐久間の隣に座った。

「あ！！きた！！

やっぱ嫁は可愛いんだよなぁ〜…」

「えー、俺はこっちの子の方が好きだけどなぁ」

「いやいや、

あの胸熱シーン観たら落ちちゃうって！！」

お互い次の日には仕事が入っていたから

お酒は控え、その代替として

オレンジジュースを飲んでいる。

俺はどっちでも良かったんだけど

舘さんに止められちゃった。

二日酔いを介抱する俺の気持ちにもなってくれ、とのこと。

…いつもごめんな、舘さん。

「最近二人すげぇ仲いいよね〜」

「ほんまそれやって、羨ましいわぁ」

ふっかと康二が俺らの元へやってきた。

「佐久間、すっげーイイ奴だよ

優しいし、好きな事に対する知識ハンパねーし」

「しょっぴー、」

「えぇ、そんなん聞いたら

もっと仲よぉなりたくなってきてんねけど」

「ま、お二人さん楽しそうだし…

俺らはこれで失礼しま〜す」

「あ、ちょ、」

俺らの仲良さを見て、ニヤニヤしながら

ふたりは何処かへ行ってしまった。

「ねぇ、しょっぴー

今のって…」

「ん？」

「いや、あの、皆が羨ましいとか、

俺のことイイ奴って言ってくれたりとか、」

「あぁ〜、本意だと思うよ

俺は本意だし」

「なんで、」

「佐久間が誠実で優しいから」

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