Puissance【 sn 】 (ページ26)

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「それさ、ぶっぺんじゃねぇの？」

「ぶっぺん？？」

「あぁーごめん、物質変換能力の略」

シェアハウスに帰宅し、

公園での一部始終を

照と康二とふっかに報告すると

ふっかが話してくれた能力の話。

どうやら “ 物質変換能力 ” というものが

あるっぽい。

持っている物を自分の思いのままの形に

変換できる能力、なんだってさ。

『続いてのアーティストの新曲は、

ハイレベルなダンスパフォーマンスと共に

お届けします＿＿＿』

たまたま付いていた音楽番組。

司会の女性アナウンサーが

一通りの紹介を終えた後、歌が始まった。

ハイテンポな曲に合わせて踊る人たち。

「あ、あれ」

舘さんがテレビに映るバックダンサーを

じっと見つめる。

そこにはあの桃色の髪の彼が踊っていた。

初めて見たときの、

あの軽やかな身体を舞わせて。

「え、あの人！？」

「これ生で見れたん羨ましすぎんねけど」

あの人、やっぱりダンスが生業なんだ…

「もう一回会えたら良いんだけどね」

「そーだけどさぁ…あの人多分会っても

おんなじ事の繰り返しだって」

舘さんはどうやらあの人と会いたいらしい。

俺は…うーん。って感じだけど。

〜〜

あんな事があってから1日。

色々考えつつもお互い仕事行って、

会えたらなーと思ってたらいつの間にか仕事は終わり。

そんなこんなで家に帰って、

リビングで舘さんとゆったりしていた時だった。

「舘さま、しょっぴぃ、会いに行くつもりちゃうん？」

「いや…俺はどっちでもいいけど」

「会いたいなぁとは思ってるよ、？」

「しょっぴぃまたぁ…

そんなことゆーても行くくせに」

「うっせぇ」

「まぁ行って損は無いと思うで？

あと、…照にぃも誘ったらええんちゃう？

ほら、…能力詳しいしさ？」

なんだ、その意味深な発言。

「俺…照と行ってくる」

「舘さ、」

「りょーかい、照にぃ呼んでくるわ」

「ちょっと、」

「しょっぴぃ、行かんわけ無いよな？」

「…い、行くよ、！」