素直【爆豪勝己】 (ページ18)

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バクゴーさんはヒーローコスチュームから私服に着替えて、車で送ってくれた。

私服は昼間と同じでおしゃれな黒いダメージデニムだった。やっぱり似合ってる。

『この車って、バクゴーさんの車ですか？』

車内で聞いてみた。

「…まあな。」

車は、黒い大きな車で車にあまり詳しくない私でも高級車であることは予想出来た。

片手で慣れたように運転してる姿もかっこいい。

思わずじっと見惚れていると、

「んだよ。」

バクゴーさんが、横目で見ながら言った。

見惚れたなんて恥ずかしくて言えない！

『う！…運転上手なんですね！』

「…運転に上手いも下手もあるんか？」

…

…

沈黙が気まずい。…

『バクゴーさんって！か、彼女とかいるんですか？』

なに聞いとんじゃ私ーー！！

自分で聞いておいて、いるって言われたらどうするつもりなんだと思い後悔した。

いてもいなくても関係ないはずなのに、もし彼女がいたらと考えるとなぜか胸がチクッとする。

「…居ねえよそんなもん。」

『…！！…そ、そうなんですね。…ヒーローだからモテモテなのかと思いました。…』

よかった…。いないんだ。…

…！？
なに私ほっとしてんの！

わたし、もしかして…
バクゴーさんのこと好きになっちゃったのかな…