素直【爆豪勝己】 (ページ17)

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その後バクゴーさんの話を聞いた。

さっきの犯人は、バクゴーさんの事務所に以前から寄せられていた不審人物リストの1人だったらしい。

うちの店のマスターも、私をずっと目で追うように見ている男を不審に思い、バクゴーさんの事務所に依頼していたようだ。

最近店によく来ていたあの怪しい人物が店の女の子になにかする前に捕まえて欲しいと。

ケーキを届けに行ったあの日も、確かにあの男が店に来ていた。

マスターは男に気づかれないように、私を店から出そうとバクゴーさんの事務所にケーキを届けに行くように言った。

だが男は私が店を出たことに気づいたようで、私の後を付けて来ていたらしい。

私をバイト先まで護衛しながら送り届けようとしてくれたのに、私がすぐに居なくなっていたから追ってきてくれたそうだ。

コンコン。
その時、部屋の扉を誰かがノックした。

後処理を終えたらしいショートが入ってきた。

『あ、私のバッグ！！』

「これで全部だったか？」

『はい！ありがとうございます。』

コンビニで買った物もちゃんとあった。

袋の中にあった雑誌に目がいった。

『2人とも、雑誌に乗るぐらいすごい人たちなんですよね。おいくつなんですか？』

「俺ら同期で29だ。」

ショートが答えてくれた。

「そうゆうお前は年いくつなんだよ。」

バクゴーさんが聞いてくる。

『大学3年で21です。あ、自己紹介まだでしたね！紗杳(サクラ)Aといいます。改めまして、お2人とも今日は助けてくれてありがとうございました。』

「ああ、またなにか困ったことがあれば言え。」

ショートはそう言って帰っていった。

私はバクゴーさんにマンションまで送ってもらうことになった。