奴隷商人だ ページ9
「本当に親戚なのか？」
「右に同じ」
カスピアンとAが呆れた顔をする。
ルーシィはため息までもつく。
皆が上陸し、ボートをとめていると、鈍い音が鳴った。
鐘の音だ。
Aとルーシィは短剣を抜き、カスピアンは石弓を構えた。
釣鐘堂からは、音に驚いた鳥が何羽か飛び去った。
皆の顔に緊張が走る。
皆は目を見交わした。
「リーピチープ、ドリニアンと一緒に此処を守れ」
カスピアンが命令した。
「先に進む。夜明けまでに戻らなかったら・・・探してくれ」
「はい陛下」
リーピチープは小さな剣を抜き、ボートの方に戻って行った。
カスピアンを先頭に、エドマンド、ルーシィ、Aが町の中を進む。
ユースチスは、おどおどと不安そうについてきている。
周りの家の窓をのぞき、こちらに走ってきた。
「誰もいないみたい！船に戻らない？」
「ひとつ聞いていい？」
Aがユースチスに尋ねた。
「なんで来たの？」
ユースチスは言葉に詰まった様子だ。
「こっちに来て、警備するか？・・・何かを」
エドマンドがユースチスに提案した。
「OK！それいいね、ものすごく・・・正しい」
ユースチスはそんなことをいいながら、また駆け寄ってきた。
カスピアンは自分の短剣を取って、ユースチスに渡した。
「・・・OK、OK！心配しないで！」
「・・・物凄く心配になるのは何故」
Aはユースチスをじろりと見た。
ユースチスはAに威圧されたようで、押し黙った。
釣鐘堂の中には銅像があり、その真ん中に台があった。
「そ、そこまでついてってあげるよ」
台には書類と、ペン、インク壺などが乗せてある。
書類にはびっしり、名前が書かれていた。
「この名前は何？」
ルーシィが尋ねた。
「線で消してある」
「なにかの帳簿・・・みたいね」
「奴‣隷商人だ」
カスピアンのその言葉が合図だったかのように、鐘が鳴り、大勢の男たちがロープを伝って滑り降りてきた。
「危ない！」
カスピアンは石弓で、一人の男を射た。
ルーシィとAは短剣をふるい、エドマンドは懐中電灯を投げ捨てて剣を抜いた。
上手く応戦していた時、悲鳴が響き渡った。
両者とも動きをとめた。
一人の男が、ユースチスの持っていた剣を奪い取り、首に押し付けていた。
男は後ろ手でドアを閉めた。
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c-chan=∞『CloveR』 - いえいえ。 続きを見れるだけでも嬉しいです！ これからも頑張ってください！ (2015年1月3日 22時) (
レス) id: 336e66950f (このIDを非表示/違反報告)
月姫(プロフ) - c-chan=∞『CloveR』さん» ありがとうございます！続き楽しみにしてくださっているのに、遅くて申し訳ないです・・・！ (2015年1月3日 10時) (レス) id: b69aaedff2 (このIDを非表示/違反報告)
月姫(プロフ) - リンリンさん» ありがとうございます！更新遅くてすみません・・・ (2015年1月3日 10時) (レス) id: b69aaedff2 (このIDを非表示/違反報告)
c-chan=∞『CloveR』 - 続きどうなるんですかねー。 めっちゃ気になります！その為にも頑張って書いてください！応援してます！ (2015年1月3日 2時) (レス) id: 336e66950f (このIDを非表示/違反報告)
リンリン(プロフ) - 続きめっちゃ気になります！頑張ってください( *´艸｀) (2014年12月31日 1時) (レス) id: ca6816fec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月姫 | 作成日時：2014年1月11日 12時
