story 24 ページ24
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「……へえ、そうなんだ」
『いやそうなんだじゃなくて、暇なの』
「そうなんだの他になにがあんの、っふふ」
なんとも気の抜ける、緩い内容だろうか。その為だけに連絡を寄越した意味が分からなくて、思わず頬が緩んでしまう。何かを求めている様な雰囲気を僅かに感じ取りつつ、そのまま会話を続けた。
『だからーー、
「……うち？」
『そう、来なよ、てか来てよ！俺んち！』
予想外の勧誘、そして初めての招待だった。思わず言葉に詰まっていると、「来てよお〜暇なんだよ〜〜」と、小さい子さながらに駄々をこねだしたなるせ。……だが残念、私はなるせの家を知らないのだ。
「でも私、場所知らないよ？住所教えてくれれば行けるけど。」
『それなら心配いらん、タクシーあるから』
「……た、タクシー？」
『とにかく俺んちおいでね、何時に家出れる？』
「いや、まあ暇だし行けるけどタクシーってどうい」
『何時に家出れる？』
「……さ、3時なら」
『じゃあ3時に家出な、そっちにタクシー送っとくから』
「ちょっとま、」
『さよなら！！』
「……切られた」
─…一体、何が起きた？嵐のような勢いだった。怒涛の勢いすぎて、なにがなんだか。凄すぎるなるせの圧に、すんなりと負けてしまった。何にせよ行けると言ってしまった手前、私は準備をしなければならない訳で。タクシーの事が少し気掛かりだが、それはもうしょうがない。
家を出るまで、残り1時間弱。十分な時間の余裕を確認して、猛ダッシュで用意に取り掛かった。……家でする事なんて、私達なら宅飲みの一択しかないだろう。タクシーの運転手さんも今回限りの付き合いだろうし、そこまで気合い入れなくてもいいはず。
(……まあでも、時間はあるしなあ )
***
(結局バッチリ準備しましたよ、と)
時間を残さず使って、いつも通りメイクとヘアセットを済ませた私。もう時間は3時になろうとしていて、急いでパンプスに足を通す。
「……いってきます。」
もはや癖になっている一言を放ち、玄関の扉を開けるともう既に目の前へ車が到着していた。…の、だが。
(明らかに、タクシーじゃないんだけど)
間違いなく乗用車に見えるのだが、私の目がおかしいのだろうか。……そして、運転席に座る人物に見覚えがありすぎるのだが、幻でも見ているのだろうか。手が、無意識のうちに震えてくる。それもしょうがない、なぜならその人物は
(……あらき、さん？)
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こんぺい - 最推しの小説を探しててやっと見つけることが出来ました！！！出会えたこの作品と作者様に感謝です、、、、 (2021年11月23日 23時) (
レス) id: 08c835e323 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 本当に好きです！この作品！！ (2021年8月30日 4時) (レス) id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 続く、、続く、、更新めっちゃ頑張ってください、、（なんかプレッシャーになってたらすいません） (2021年6月27日 4時) (レス) id: f269c77d86 (このIDを非表示/違反報告)
小梅 - なぜ今まで読んでいなかったんだ…… めちゃくちゃ面白くて続きが気になります！ (2021年6月21日 18時) (レス) id: 7947c0ed70 (このIDを非表示/違反報告)
涼 - あらなるがかわいすぎる...更新頑張ってください!!! (2018年8月24日 13時) (レス) id: d379028483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞乃。 | 作成日時：2017年11月10日 22時
