story 18 ページ18
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こんなにも平然としていられるのは、あらきさんの影響もあるのだろうか。和やかで、柔らかい、あらきさんが
「Aさん、」
「……」
「……え、Aさん？」
「……推しパワー、すごい」
「……は？」
いきなりの珍発言に、気の抜けた返事が返る。急に何を言っているんだ、とでも言うような表情で私を見たかと思えば、勢いよく吹き出して可笑しそうに笑いだした。
「っなんですかもーー、っははは」
「いや、ほんと、私って贅沢してますよね……」
「贅沢って、っど、どういう？」
真剣な表情で淡々と話す私が、とにかく面白くなってしまったらしい。その証拠にあらきさんの顔はこれでもかと言うほど緩み、言葉の節々に笑いが含まれていた。
「普通、どんなイベントでも、こんなに長く1人のリスナーとお話はしないですよね。」
「まあ、そうっすね」
「推しを独り占めしてる私、罪深すぎる……大罪です……」
「ッいや、今更？」
そう言ったあらきさんは更に笑みを濃くし、背もたれに反り返った。自分でも本当に今更だと思う。なるせからの楽屋の誘いにのった時点で、いや、なるせの友人という時点でかなり罪深い。つくづく私は運が良いな、と心の底から思った。
「……少し罪悪感もありますけど、それよりもあらきさんとお話する機会ができてよかったです。」
「いやいや、こちらこそ」
「リスナーとして、これからも応援してます！まだまだ新規の不束者ですが……！」
「そーんな、新規も古参も関係ないっすよ。いやー、自分も頑張ります。」
しっかりとこちらに視線を向け、嬉しそうにはにかむあらきさん。もうこんな機会はないだろう、とこの幸せを噛み締めつつ、これからもこの人を応援し続けよう、と改めて感じたひと時だった。
言いたいことも十分伝えられて、胸いっぱいに広がる満足感に浸っていると、丁度良いこのタイミングでガチャりと扉が開き、なるせが戻ってきた。
「お、なるせさーん」
「あらきさん、そろそろっすわ」
「え、もう時間？！了解っすー」
ひと仕事終えたらしいなるせが、あらきさんに声をかける。和やかだった空気が少し締まり、楽屋の外も騒がしくなってきていた。どうやらそろそろ、動き出すみたいだ。
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こんぺい - 最推しの小説を探しててやっと見つけることが出来ました！！！出会えたこの作品と作者様に感謝です、、、、 (2021年11月23日 23時) (
レス) id: 08c835e323 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 本当に好きです！この作品！！ (2021年8月30日 4時) (レス) id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 続く、、続く、、更新めっちゃ頑張ってください、、（なんかプレッシャーになってたらすいません） (2021年6月27日 4時) (レス) id: f269c77d86 (このIDを非表示/違反報告)
小梅 - なぜ今まで読んでいなかったんだ…… めちゃくちゃ面白くて続きが気になります！ (2021年6月21日 18時) (レス) id: 7947c0ed70 (このIDを非表示/違反報告)
涼 - あらなるがかわいすぎる...更新頑張ってください!!! (2018年8月24日 13時) (レス) id: d379028483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞乃。 | 作成日時：2017年11月10日 22時
