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「酷いやつですよね、私が熱く語っていた時もきっと、心の中では笑っていたと思いますよ……」
「あーー、俺目の前にいるんだけどなーー、とか思って笑ってそう。」
「……うわ、考えたら恥ずかしくなってきました。」
はあ、と大袈裟にため息をつけば、相変わらずケラケラと笑うあらきさん。細まる目元と、クッと上がった口角。その綺麗な笑顔に釣られて、私まで笑顔になってしまう。……そして、あらきさんはよく笑う人だということがわかった。これが今日初めて会って、初めて知れたこと。歌声を聴いていただけではわからない新しい一面を知れたことに、また嬉しくなった。
「でも、なるせがそういう意地悪したくなるの、ちょっとわかるかも。」
「……わかるってなんですか、」
「いやーーAさん面白いから、ちょーっとわかる。」
「……馬鹿にしてます？」
「なあんでーー！褒めてんすよ。」
笑い混じりにそう言う楽しそうなあらきさんに、む、と唇を尖らせる私。そんな緩みきった顔で言われて、どこをどう捉えれば褒められていると考えられるのだろうか。と言いつつ苛立ちなんて一切感じていないが、ほんの少しの悪を込めてじろり、とあらきさんへ視線を向ける。するとたちまち、今度は口元を手で隠してくつくつと笑われてしまった。
「……でも、まさかなるせに女性の友達がいるとは思いませんでした。」
「そうですか？でも確かに、引きこもりですもんね。」
「結構付き合い、長いんすか？」
さらりと柔らかい笑顔で問いかけられ、少し返事に詰まる。人との出会いや付き合いなんて、滅多に振り返ることがないから、少し戸惑ってしまった。
「んんとなんというか、気づいたら今まで続いてた…って感じで、」
「ほお。」
「確か、なるせが上京してきて何年か経ってからの付き合いだったと思います…！3、4年…とか。」
いざ振り返ってみるとしっかりとは思い出せないもので。するとあらきさんは 3、4年…と復唱し、へぇ、と興味ありげに相槌を打った。……果たして本当に3、4年の付き合いなのだろうか。私自身、正直自信はないので、正確性は期待しないで貰いたい。
(………てか、めちゃくちゃ普通に話せてるじゃん、私。)
特に気にせず、流れのまま会話を続けようとしたその途端、不意に思った。初っ端のあのド緊張は何処へ行ったのやら。いつの間にかに、しっかりと目を合わせて話せている自分に驚いた。
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こんぺい - 最推しの小説を探しててやっと見つけることが出来ました！！！出会えたこの作品と作者様に感謝です、、、、 (2021年11月23日 23時) (
レス) id: 08c835e323 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 本当に好きです！この作品！！ (2021年8月30日 4時) (レス) id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 続く、、続く、、更新めっちゃ頑張ってください、、（なんかプレッシャーになってたらすいません） (2021年6月27日 4時) (レス) id: f269c77d86 (このIDを非表示/違反報告)
小梅 - なぜ今まで読んでいなかったんだ…… めちゃくちゃ面白くて続きが気になります！ (2021年6月21日 18時) (レス) id: 7947c0ed70 (このIDを非表示/違反報告)
涼 - あらなるがかわいすぎる...更新頑張ってください!!! (2018年8月24日 13時) (レス) id: d379028483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞乃。 | 作成日時：2017年11月10日 22時
