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「……ただいま〜」
いつも通り、無意識に放つ言葉。返事がなくても言ってしまうのは、もはや癖と言うべきか。日々社会人として一般的な生活を送っているごく普通の私だが、そんな私にも唯一の楽しみがある訳で。
「………あ、新作あがってる！」
そう、それは、最近ハマっている“あらき”さんの歌ってみたを聴くことだった。歌手とは違って、歌い手というジャンル。興味本位で聴いてみた初の歌ってみたが、あらきさんの歌ってみただった。そこからどっぷりとこの界隈に入り浸ることになり、多くの人の歌ってみたを聴くようになったのだが、まんまとあらきさんの沼にハマってしまった。
今まで推しという存在を作ってこなかった私は、生粋の仕事人間。だけど1度でいいから、その姿を目に収めたいと思っているのは確かで。辛い仕事でも、「これを頑張ればライブに」とご褒美があると考えていればあっという間なものだ。─…ただし、そのご褒美が実現したことはないのだけど。
ライブではなくともそろそろ息抜きくらいするか、と今までの自分を振り返り苦笑していた、その時。ピロン、と突如聞き慣れた通知音が鳴った。
「………成瀬、」
光る画面を見れば、見慣れた名前。成瀬は二人で飲みに行く事もある程に信頼できる人で、プライベートでも結構お世話になってる人物である。
成瀬遅くにごめん
A全然大丈夫、どした?
成瀬あのさ、Aってライブとか興味ある?
Aある!
成瀬お
成瀬いやさ、空いてたらでいいんだけど俺らのライブこない?
「……お、俺らの？」
なんというタイムリーな話題、と驚いた頭に追い討ちをかけるかのような衝撃。一緒に行こうという誘いかと思いきや、友人はまさかの演者側らしい。
Aまって、知らなかったんだけど
A音楽の仕事してたの?
成瀬いってなかったっけ
成瀬一応やってます音楽。で、どう?くる?
ええ、と思わず声が漏れる。まさかあの成瀬が、歌を嗜んでいるとは。トーク画面を開いたままステージに立つ成瀬の姿を想像してみたがだめだ、面白くなってしまう。口元を歪ませながら、返事をしようとキーボードに指を添えた、その時だった。
成瀬ちなみに俺だけじゃなくて、もう1人いてさ
成瀬あらきって人なんだけど
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こんぺい - 最推しの小説を探しててやっと見つけることが出来ました！！！出会えたこの作品と作者様に感謝です、、、、 (2021年11月23日 23時) (
レス) id: 08c835e323 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 本当に好きです！この作品！！ (2021年8月30日 4時) (レス) id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 続く、、続く、、更新めっちゃ頑張ってください、、（なんかプレッシャーになってたらすいません） (2021年6月27日 4時) (レス) id: f269c77d86 (このIDを非表示/違反報告)
小梅 - なぜ今まで読んでいなかったんだ…… めちゃくちゃ面白くて続きが気になります！ (2021年6月21日 18時) (レス) id: 7947c0ed70 (このIDを非表示/違反報告)
涼 - あらなるがかわいすぎる...更新頑張ってください!!! (2018年8月24日 13時) (レス) id: d379028483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞乃。 | 作成日時：2017年11月10日 22時
