四六時けんきゅー所！ (ページ12)

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依頼が九つページ12

葉鳴side

壱｢何というか…ほんとに忙しそうですね。」

日｢うん、もう、ホントにね…。｣

多分、今の俺らは他から見たら何かを悟っていそうな顔をしているのだろう。

しかし俺は、今日の昼食どうしようか、と考えている。

ほんとにどうしよ…今日は子供もいるから、何か栄養が取れて作りやすい…。

日｢壱クーン？ぼーっとしてると置いてっちゃうよー？｣

壱｢あ、す、すみません！今日の昼食のことを考えていました。」

日｢すんごい素直だね。…とまぁ、お喋りはこのくらいにして早速行こうか。」

壱｢は、はい。」

俺らは廊下を歩いて、'りこのへや'と少し高そうな紙に子供の字で書いてある部屋の前まで来た。

佐々木さん曰く、もう説明はしたとのことだった。

コンコン、とノックをすれば、｢はいっていいわよ！｣と元気な子供の声が聞こえる。

もう一度笑顔を作り直してドアを開けた。

流石に子供の前で真顔というのも怖がられそうな気がするし…。

部屋に入ればいかにも女の子の憧れというような部屋の景色があった。

真っ白な壁(高そう)に薄ピンクや薄紫色のフリルなどがついてる天蓋付きベッド(高そう)、さらには家が焼ける前、かわいいなと思ったけど値段見て買うのをあきらめた大きめのテディベア(高い)まで…！

あと無意識に能力発動させてたけど、着ているものも素材がシルク…。

隣を見るとさすがに驚いたのか、日暮さんも魂が抜けそうに…って待て待て待て！

急いで日暮さんの魂を掴んで口の中に押し込む。

佐々木さんの娘さん…扉のネームプレートをみる限り、りこちゃんというのだろう。

りこちゃんはそんな光景を不思議そうに見ていた。

これが正しい反応か、と思った。

けんきゅー所の皆さんはこういう事があってもスルーか笑うか揶揄うかだもんなぁ。

そこでハッとする。

まだ自己紹介してないじゃん！

いくら佐々木さんが説明してくれたといっても、ちょっとそれは非常識すぎる。

俺は急いで笑顔を作り直し(本日二度目)、簡単な自己紹介をする。

壱｢えーっと、初めまして。俺は葉鳴壱といいます。さっき魂が抜けかけてたのが俺の先輩の那叶日暮さん。今回、君のお母さんに依頼を受けて夕方くらいまで君のお世話係兼護衛…みたいなのをやることになってる。宜しくしてくれたら嬉しいな。」

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文字数のことは恨んでも許されますよね？はい。