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第3話 ページ3

---那田蜘蛛山---

『これは…鬼の気配がすごいな。』

し「えぇ、これは十二鬼月のようですね」

話をしながら山へ入る。

『しのぶ、この近くで誰かの血の匂いがする。』

し「それは大変。誰かが怪我をしているのかも。行ってみましょう」

血の匂いをたどっていくと、金髪の男の子が虚ろな目で倒れているのがみえた。

し「もしもし、大丈夫ですか??」

しのぶが声をかける。

『これは……毒かな?早く治療しなきゃ……』

俺は隠の人を呼んで蝶屋敷に運ぶよう指示した。

し「とりあえずこれで一安心ですね。」

そう話していると人の顔をした蜘蛛のようなものが何体も近づいてきた。

『……うぇ?!なんじゃこりゃ』

驚いて変な声が出てしまった。

し「かわいそうに…治療してあげましょう。」

そう言ってしのぶは素早く治療をおこなった。

『よし、そろそろ先を急ごう。』

俺たちはまだ強く漂っている鬼の気配を追った。
山の中をすすむといくつもの繭がぶら下がっている。

『…なんだこれ。』

繭に刀を突き刺して中を確認する。

し「……ひどい」

繭の中で溶けてしまい息絶えていた人間だった。

『くそっ、この繭そうとうたくさんあるぞ。絶対許さない。』

し「そうですね。」

怒りに震えながら先を急いでいると

?「溶解の繭」

女の声が聞こえた。
目に入ってきたのは隊士があの繭に捕らわれる瞬間だった。

『あいつか…しの、、ぶ?』

しのぶに声をかけようとしたがすでにしのぶは鬼の背後へ回っていた。

し「わぁ、凄いですね 手の平から糸を出しているんですか?」

鬼はしのぶの気配を感じとれなかったようで驚きを隠しきれない。
が、すぐさま攻撃を繰り出す。
しのぶはヒラヒラと攻撃をかわしていく。

『おーい。勝手にいかないでくれる?』

し「すみません、Aが出るほどのことでは無いと思ったので。」

『こんなに攻撃してくるってことは、俺たちと仲良くする気は無いみたいだね…?』

その鬼は俺たちの気配を感じとったのか、焦りながら助けを乞うてきた。

「私は無理矢理従わされてるの!助けて!」

し「そうですか。それは痛ましいかわいそうに。助けてあげます。仲良くしましょう」

『(しのぶこわ。。)』

しのぶのその言葉を聞き、鬼は少しホッとしたような表情をみせる。

『そのまえに。お嬢さん、きみは何人殺した?』

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作者名:まるも | 作成日時:2023年6月7日 8時

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