よくあるカップルのいざこざ｜紫桃�� ページ37
桃side
「あのさ」
俺の低い声に、向かいに座る濱ちゃんはキョトンとする。
「…俺、今日ちゃんとおかず作ってるやんか」
紫「うん！久しぶりの手料理めっちゃ嬉しい！ありがとな！」
「やんな？俺の料理食べるの久しぶりやろ？」
紫「うん？え、望、どした？」
イライラする。
ほんまに分かっとらんのか。
「あのさぁ、…なんでご飯にバター乗っけてんの」
紫「え？ほら、これ今俺がハマってるや…」
「それはわかってんの！」
テーブルに箸をバンと置くと、濱ちゃんの無い肩がびょんと上がる。
「そうやなくって！おかずがあんのに！しかも！俺が久しぶりに作った料理やのに！なんで！バターと醤油とタバスコかけて白米食っとんねん！！」
目をまんまるにした濱ちゃんがフリーズしたまま俺を凝視する。
「俺はさ！濱ちゃんがご飯いっぱい食べれるようにおかずを考えたわけ！それを、…」
濱ちゃんの手の中にあるご飯茶碗を睨む。
「なんっで、バターやねん…！」
紫「あっ、そ、そやな！ほんまごめん！俺、ついいつものクセで…」
「それに！！！」
紫「は、はいっ！」
「麦茶なくなったら、ちゃんと作っといてって言ってるやん！なんでシンクに置きっぱなしやねん！」
紫「それはっ、あの、後で洗おうと…」
「はぁ？なんで後回しやねん。食事の時に飲むってわかってるやろ？なに？麦茶は勝手に出来て冷蔵庫に入るもんやって思ってるん？」
紫「いやっ、そんな事はなくって、えっと、…ご、ごめん！ほんまごめんな？次から気をつけるから」
「次から、ってこの前も言うてたよなぁ？」
じろっと睨むと、あわあわとする濱ちゃん。
紫「ほ、ほんまに！ごめんなさい！」
「知らん」
濱ちゃんはおろおろしながら一生懸命話しかけてくるけど、ガン無視。
いまは口を聞きたくない。
「ごちそうさま」
ひとりでさっさと食べて、自分の分だけ台所に下げて食洗機に放り込む。
なんやねん、ほんま。
長く付き合ってると、こんなぞんざいに扱われるん？
ムカムカした気持ちを腹に抱えたまま、バスルームへ向かった。
→
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紫茉莉花(プロフ) - nonkiさん» 生命の事を描写する事に少し不安もあったけど、いつか書いてみたいと思っていた作品です。年を重ねてお互いの持つ愛情の深まりも感じられたら良いなって思いました。情景を感じとって貰えて凄く嬉しいです🥲 (1月20日 4時) (
レス) @page22 id: 3783008df2 (このIDを非表示/違反報告)
nonki(プロフ) - 雪の日に君を想う、すごく好きです。静かなお話だけど紫桃の相手を想う熱は燃えてて…ほんとにシチュエーション描写が良くて映画みたいに頭の中に広がっていきます💜💗特にラストの締め方（紫桃のベッドシーンの一コマ）最高すぎる！ (1月19日 23時) (レス) @page22 id: 5cdd676e12 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきジャス民(プロフ) - ne_iroさん» 泣かせちゃってごめんなさい😭でも、それ程感情移入して貰えたのがすごく嬉しいです😭一日千秋という題材でずっと書いてみたかった作品でした。ne_iroさんのコメほんといつも優しくて励みになります！ありがとうございました(*´∀`*) (2022年8月6日 8時) (レス) @page50 id: ac88e2bdd3 (このIDを非表示/違反報告)
ne_iro(プロフ) - ダメだぁ…ボロボロ泣いちゃいました… こういう系の話苦手だったのに、主さんのお話だと柔らかくて構えずに読めました。こっちのシリーズのお話達も大好きです！！ (2022年8月6日 2時) (レス) @page50 id: 1e987a1157 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきジャス民(プロフ) - ne_iroさん» 紙袋をぎゅっとしてる時、キラキラおめめを想像して貰えると嬉しいです💚笑 こちらのお話がかなり久しぶりになってしまってたので、ちょこちょこ載せていきたいなって思ってます😁 (2022年7月20日 13時) (レス) id: ac88e2bdd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JWpurple
| 作成日時：2022年1月3日 10時
