Plan B｜紫黄 ページ34
黄side
橙「ん…、あれ？…淳太くん帰るん？」
薄暗い部屋の中で着替えを始めた俺に、寝ぼけ眼の照史が気付いてもぞもぞ動く。
「うん、明日早いから帰るわ」
橙「そうやったっけ。…でも、別にうちから出たらええやん。着替えやって何着か置いてたのあるんやし」
そう言ってベッドに座る俺の腰にしがみついてくる。
橙「なぁ〜、淳太くぅ〜ん、泊まってってぇ」
「ふは、なんや、甘えん坊モードなん？」
照史はこのJr.時代に近い髪型に変えてから、なんだか精神年齢も若くなったような気がする。
ここ数年だいぶ落ち着いた雰囲気だったのに、最近はテンション高いし、幼さが見え隠れする。
橙「やって〜、久しぶりに一緒におるのにさ〜」
「でも、明日5時迎えやで？笑 起きたないやろ？笑 照史は昼から深夜までやし、ゆっくり休まな身体が保たんで」
不服そうに口を尖らす照史の髪をくしゃくしゃに撫でてやると、今度は嬉しそうに笑う。
かわいい。
本当にかわいい。
照史は可愛い可愛い、俺の彼氏。
「休める時にしっかり休んどき」
形の良い唇にキスをする。
橙「ほんなら、玄関までお見送りするっ！」
そう言ってベッドの上にガバッと立ち上がる。
「まず、服着てもらってええ？笑」
2人でゲラゲラと笑ってから、服を着た照史に見送られて、照史の部屋をあとにした。
タクシーを捕まえるために大通りまで歩く。
季節はすっかり春だけど、やはり深夜はまだ少し肌寒い。
照史と抱き合って熱くなっていた身体から、ゆっくりと熱が奪われていく。
タイミングよくタクシーを捕まえて乗り込むと、行き先を告げて、ポケットからスマホを取り出す。
『今タクシー乗った』
ひとことLINEを送ると、すぐに既読がついた。
紫『待ってる』
そのたった一言に、冷めていた筈の熱が湧き上がってくる。
明日、5時迎えなのはほんと。
だけど、照史の家に泊まらなかった理由は、
『早よ会いたい』
濱ちゃんに会う為だった。
→
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紫茉莉花(プロフ) - nonkiさん» 生命の事を描写する事に少し不安もあったけど、いつか書いてみたいと思っていた作品です。年を重ねてお互いの持つ愛情の深まりも感じられたら良いなって思いました。情景を感じとって貰えて凄く嬉しいです🥲 (1月20日 4時) (
レス) @page22 id: 3783008df2 (このIDを非表示/違反報告)
nonki(プロフ) - 雪の日に君を想う、すごく好きです。静かなお話だけど紫桃の相手を想う熱は燃えてて…ほんとにシチュエーション描写が良くて映画みたいに頭の中に広がっていきます💜💗特にラストの締め方（紫桃のベッドシーンの一コマ）最高すぎる！ (1月19日 23時) (レス) @page22 id: 5cdd676e12 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきジャス民(プロフ) - ne_iroさん» 泣かせちゃってごめんなさい😭でも、それ程感情移入して貰えたのがすごく嬉しいです😭一日千秋という題材でずっと書いてみたかった作品でした。ne_iroさんのコメほんといつも優しくて励みになります！ありがとうございました(*´∀`*) (2022年8月6日 8時) (レス) @page50 id: ac88e2bdd3 (このIDを非表示/違反報告)
ne_iro(プロフ) - ダメだぁ…ボロボロ泣いちゃいました… こういう系の話苦手だったのに、主さんのお話だと柔らかくて構えずに読めました。こっちのシリーズのお話達も大好きです！！ (2022年8月6日 2時) (レス) @page50 id: 1e987a1157 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきジャス民(プロフ) - ne_iroさん» 紙袋をぎゅっとしてる時、キラキラおめめを想像して貰えると嬉しいです💚笑 こちらのお話がかなり久しぶりになってしまってたので、ちょこちょこ載せていきたいなって思ってます😁 (2022年7月20日 13時) (レス) id: ac88e2bdd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JWpurple
| 作成日時：2022年1月3日 10時
